洗濯は1回の洗濯物の量を少なめにして、1日3回
保育園児がいると洗濯物が多い。太田さんは1日に洗濯機を3回稼働している。
家にいる時間は限られているし、外干しもしないのに3回も洗濯機を使うのは大変なのでは? という気もするが、1回の洗濯物の量を少なめにすることで、たたんで、しまう作業もそれほど大変ではなくなる。
シワになりにくいよう、洗濯物を規定容量より少なめにして回し、時間帯によって、洗濯機にいれる洗濯物を変えている。
たとえば朝。家を出るときに、バスタオルなどシワになりにくいものを洗濯機にいれて乾燥までON。帰宅後それを取り出して収納。
2回目は帰宅後に、洋服系を洗う。シワにならないよう、洗濯と乾燥が終わってすぐに洗濯機から出す。寝る前に保育園で出た細かい衣類をいれて3回目のスイッチオン。朝収納。
おしゃれ着は、まとめて土日に洗う。靴下は、右と左が別々になってしまうと探すのが手間なので必ずセットにしてネットにいれて洗う。小さな工夫で無駄な時間を極力なくしている。
土日に野菜を切って、生のまま冷凍庫へ!
育休からの復帰直後は休日に副菜のつくりおきをしていたという太田さん。しかし、同じものを続けて食べると飽きてしまうし、どうしても日がたてば味は落ちてしまう。そこで最近は、野菜などを洗って切って冷凍をするまでの作業を休日にしている。
にんじんは乱切りやいちょう切り、キャベツは太めのせん切りとざく切り、といったふうに切り方をいくつか変えて、密閉容器や袋に入れて生のまま冷凍。また味噌汁の具もセットしておく。
そこまで準備しておけば、平日はゴミの始末がなく、包丁を使うこともほとんどない。
帰宅したらすぐに食べたい母と子。一方、夫は夕飯を食べる時間が遅い。そこで、子どもを寝かせてから夫が帰るまでに作るものが、夫のその日のご飯と、翌日の母と子のご飯となる。これならば、母と子は帰宅後、前日に作ったものを温めるだけですぐに食べられるし、子どもを寝かせたあとのご飯作りも、具材を洗ったり切ったりといった作業はすでに終わっているので、手早く済ませることができる。
試行錯誤をしながら、その時々で最良の方法を選択していった結果、今はこのやり方に落ち着いているという。
なんとかなる、どうにでもなる!
子どもは3歳になり、だいぶ楽になったと感じる太田さんに、辛かったのはいつなのか、そこをどう乗り越えたのか、きいてみた。
「復帰後半年は、記憶にないくらい大変でした」と太田さん。とくに秋にとても忙しい時期があり、いろいろと回らなくなったときに「いくら工夫しても、あれもこれもは無理。ご飯を作れない日もある。洗濯もできない日もある。けれども、なんとかなる、どうにでもなる! ということがわかりました」と笑う。
子守をしたことがなかった夫に一日任せる。「ファミリーサポート」を使ってみる。ご飯は外食に頼る。そんな日があってもいい。どうにでもなるのだ。子どもは案外元気で、夫は信頼するに足ることがわかった。とても大変な時期があったおかげで腹をくくることができ、その後の生活が楽になった。
太田さんの話を聞いて感じたことは、おそらく仕事も家事も同じだと思うが、やりやすさを求め、どんどん試すこと。さらに改善して、自分のスタイルにしていることだ。
「仕事が好きだから、将来もずっと続けていきたい。子どもにも『働く』ということをポジティブに捉えてもらうような働き方をしたいんです」と語ってくれた太田さん。
その気持ちが、会社をますます働きやすく変えて、後進を支える原動力となっていくだろう。
Column
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2017.03.23(木)
文・撮影=HITOMINA