#Keyword 03 「ローフード」
胃腸に優しく、思考が冴え、
代謝がよくなり、そしておいしい!
一石四鳥のクリーンな食事
インナーケアのムーブメントに伴い、食そのものへの関心が高まっている。なかでも、熱い視線を浴びているのが、食物を生(Raw)で食べることでより生きた栄養素を摂取する、ローフードを取り入れた食事。グリーンスムージーやジャーサラダ、コールドプレスジュースなどがそれ。
内側から美と健康を作るとあって、ますます人気となりそうなローフード。その魅力を、ローフードマイスターの都田恵理子さんに伺った。さらに、グルメなローフードを楽しめる旬のアドレス3軒を紹介。
●教えてくれた人
ローフードマイスター 都田恵理子さん
彩り豊かなメニュー2品を紹介!
ヘルスコンシャスな人の間で話題のローフード。最近では、裾野が広がり、ローチョコやローココナッツなどさまざまなアイテムも登場している。まず知っておきたいのがその概念。
「ローフードのベースになっているのは酵素栄養学です。植物性の食物を生で食べることによって、それらに含まれている酵素や栄養素を摂取します。熱を入れると食物に含まれる酵素が死滅してしまうため、48度以上の加熱処理をしません。酵素は、代謝や消化を助ける栄養素。食物酵素を含む野菜や果物を食べることによって体内に酵素が増えることで、デトックスやエイジングケアにも効果的だといわれています」
都田さんとローフードとの出合いは、自身の体調不良がきっかけだったとか。その経験を踏まえて、仕事や家事で忙しいCREA世代の女性にこそ、ローフードをとりいれて欲しいのだそう。
「仕事に追われ体調を崩したときに知ったのがローフードでした。加熱処理をしないローフードは、切って混ぜるだけのレシピが多く、時短で効率良く栄養価の高い食事を作ることができます。時間に追われる忙しい女性でも簡単にはじめられますし、野菜と果物の持つカラフルな色味は目にも麗しく、フレッシュな香りはアロマの効果も。胃腸を休める食事として、パーティや会食の翌日や、食べ過ぎた日のリセット食としても活躍します。なによりも、代謝があがれば肌も活力を取り戻し、思考もクリアに! カラダの内側から変えたいという人に、おすすめです」
その後、ローフードマイスターの資格をとり、ローフードの料理教室を開催する都田さん。今回は、春のレッスンで登場する新しいレシピを特別にお披露目してくれた。「カラダのデトックス力を高める」というテーマの、彩り鮮やかな2品を紹介。
「1品目は、野菜の春巻き。抗酸化力のあるキャロットとトマト、脂肪分解を促すズッキーニ、ビタミンCが豊富なエディブルフラワーと、色鮮やかながら栄養素の高い野菜を選びました。2品目は、ナッツを使ったクリームのタルト。タルト生地は、ローのクルミとピーカンナッツを冷やして固めたもの。生のナッツを水につけることで酵素をさらに増やしています。ナッツに含まれるオイルは腸内環境を整え、便秘に効果的。クリームはカシューナッツとココナッツオイルで。甘みにはアガベシロップを使用。もちろん、砂糖、小麦粉は不使用です」
レッスンへの参加者がいちばん最初に驚くのは、そのおいしさだとか。
「ローフードはおいしいということを一番知っていただきたいですね。イギリスは国をあげてオーガニックを推奨していることもあり、毎年リサーチをかねて訪れているのですが、心底おいしいと思えるローフードのレストランやカフェが充実しています。日本でも、東京を中心に以前に比べてお店が増えてきました。ゆくゆくは、オーガニックワインとローフードなど、大人が楽しめるお店ができるとうれしいですね。まずは、ローフードのおいしさを知ることからはじめてみてはいかがでしょうか」
次ページより、TOKYO発、グルメなローフードを楽しめるカフェ3軒を紹介。
都田恵理子(みやこだ・えりこ)
日本を代表するオーガニックコスメ「do organic」PR。日本リビングビューティー協会・ローフードマイスター。世界のオーガニックアイテムを取り扱うナチュラカートのwebマガジン「naturaBAR」ほかで、ローフードのレシピを紹介中。ローフードの料理教室は月2回開催。人数が集まればプライベートレッスンも受け付ける。開催日時はインスタグラムにて告知。
https://www.instagram.com/erikomiyakoda/
2017.03.04(土)
文=吉村セイラ
撮影=志水 隆