粉の風味を大切にした味わいのあるパンを

左:「ゴルゴンゾーラと黒オリーブのフーガス」160円
右:「ベーコンエピ」172円

 他に「ゴルゴンゾーラと黒オリーブのフーガス」、「ベーコンエピ」などもあり、冷蔵庫には「熟成ロースハムとエメンタールチーズのカスクルート」も。どれもしっかり噛み応えがあるのに、もうひとつ食べたくなるのでした。

「熟成ロースハムとエメンタールチーズのカスクルート」320円

 人気のある食パンと同じ生地を使った「田舎風白パン」にも注目です。プレーンだけでなく、「いちじく&くるみ」「ブルーベリー・ヘーゼル」「ラムレーズン」、さらにレーズン生地でチョコを包んだものも。ふんわりした口当たりで、食べるとほっこり優しい気持ちになれます。

手前から時計回りに「田舎風白パン」97円、「いちじく&くるみ」118円、「ラムレーズンショコラ」130円

 同じ、アンティークのシャツケースに並んでいたのが「an(あん)」。自家製天然酵母使用のあんパンで、中にはあんがたっぷり。コーヒーにも紅茶にも、日本茶にも合うおやつパンです。

上から「ブレッツェル」194円、「an(あん)」183円

 お店には一般的におやつパンと呼ばれるパンは見あたりません。でも、小さな子供から年配の方まで、幅広い年代に愛されるパン、白パンやあんパンがありました。

 永富さんは、「朝パンと呼ぶ、全粒粉を入れたオリジナル生地の惣菜パンも曜日限定で焼いています。ソーセージに巻いたり、トマトを包み込んだり。パンを楽しんで食べてほしいんです」。

「スープランチ」1,200円

 2016年2月から始めたスープランチで、ドイツパンやハード系のパンを使ったオープンサンドを出すようになり、さらにファンが増えつつあります。「粉の風味を大切にして、印象に残るパンを目指している」と言う永富さんは、まさにパン作家。作品を鑑賞するように、ひとつひとつじっくりと味わいたいパンです。

※価格は税込み

「バッケン・ディヒター」
所在地 兵庫県姫路市広畑区北野町2-59-1
電話番号 079-227-9465

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2016.09.25(日)
文・撮影=そおだよおこ