香港島で泊まるなら「ジ・アッパーハウス」しかない
さて、香港島にもマンダリン オリエンタルはじめ5ツ星デラックスのホテルが勢揃いしているけれど、便利だが静かで、超ラグジュアリーだがこれ見よがしでなく、知る人ぞ知るホテル「ジ・アッパーハウス」がおすすめ。
場所は、金融の中心地にしてかつお洒落な店の揃うアドミラルティ(金鐘)、複合施設の整うパシフィックプレイスだ。シャングリ・ラやコンラッド、JWマリオットが軒を連ねる場所ながら、マリオットの建物の上層階を占める「ジ・アッパーハウス」に滞在する。隠れ家的ホテルとして、香港通の間でも話題のホテルだ。
このホテルは何より、まず部屋が素晴らしい。香港にあって“広さ”は東京以上に貴重だが、申し分のない空間。4カテゴリーあるうちのいちばん小さな部屋で68平方メートルが確保されている。リビング+寝室スペースとバスルームなどの身支度空間が完全に分けられ、とてもすっきり。
そして、さりげなくも上質な内装インテリアが我が家のような居心地をプレゼントしてくれる。ファシリティやアメニティはいたってシンプルに、だが必要十分なすべてが整う。クローゼットには木製のシューキーパーが男女用揃い、ヨガマットも用意されているのは嬉しい限り。
窓を大きく取ったバスルームも快適至極だ。一瞬、隣接したビルからの視線に躊躇するけれど、たっぷりと湯を張ったバスタブに身を沈めてからシェイドを開ければよいと気がつく。もちろんリモコン完備です。
湯上がりのビールは無料。きちんと冷える冷蔵庫には、ワインやシャンパンも揃っているけれど、それ以外はすべて無料。なんとお菓子箱まであって、こちらも食べ放題。もう、部屋から出たくなくなっちゃう居心地のよさに脱帽のホテルだ。
49階のダイニング「カフェ・グレイ・デラックス」は、NYのスターシェフ、グレイ・クンツのシグネチャーレストランで、インターナショナル料理が食べられる。香港市街を見下ろす夜景の美しさもさることながら、供される一皿一皿が美しくおいしい。素材もオーガニックにこだわり、世界中からの選りすぐりだとか。さすが香港、メトロポリス。
隣接したバーラウンジには14メートルのロングカウンターがあり、なかなか壮観。このホテルで過ごすだけで、香港の旅が満喫できるほど魅力的だ。
The Upper House(ジ・アッパーハウス)
所在地 Pacific Place, 88 Queensway, Admiralty
http://www.upperhouse.com/en/default
【Column 01】おすすめの食事どころは?
ホテルの居心地のよさにくわえて、ショッピングも食事も楽しめるパシフィックプレイス。便利なこのエリアでおすすめの食事どころが、「ザ・コンチネンタル」。ヨーロッパのカフェ・レストランの雰囲気で、メニューもさまざま。ランチセットで265香港ドル(2皿)・295香港ドル(3皿)、だいたい3,000~4,000円。
The Continental(ザ・コンチネンタル)
所在地 Unit 406, L4, Pacific Place, 88 Queensway, Admiralty
http://www.thecontinentalhongkong.com/
2016.09.14(水)
文・撮影=大沢さつき