#096 Bondi Beach
ボンダイビーチ(オーストラリア)

巨大な波が押し寄せる弓形のビーチ

メインストリートのキャンベルパレード越しに望むボンダイビーチ。

 ちょっと驚いたのですが、“スカイブルー”という色には、定義があるそうです。

 「夏の晴天の午前10時から午後3時までの間、水蒸気や埃の影響の少ない大気の状態におけるニューヨークから50マイル以内の上空を、厚紙に1インチ四方の穴を開けてそれを目から約30センチ離してかざし、その穴を通して観察」した色。(ウィキペディア「空色」の項より)

ライフセイバー発祥の地でもあります。

 そのことを知った時、真っ先に思い浮かべたのが、初代iMacのラインナップにあった“ボンダイブルー”。あの爽やかな青色を目にした時、パソコンがただのマシーンではなくなった気がします。結局、ウィンドウズから転向はしなかったけれど。あのブルーの元の色を、見てみたい。

早朝のボンダイビーチ。まさに砕け散る波!

 ボンダイビーチが位置するのは、シドニーの中心地から東へ約7キロ、バスで20~30分。アボリジニの言葉で“岩に砕ける波”という意味がある名前にふさわしく、巨大な波が押し寄せる弓型のビーチが約1キロ、続いています。

1920年創業のホテル・ボンダイ。ビーチの変遷を見守ってきた存在です。

 ボンダイビーチ一帯の歴史は19世紀後半から始まり、近隣のタマラマビーチには海にせり出すジェットコースターのある水族館や、背中に乗れる象のアリスがいる公園などがあり、アミューズメントの場として市民に親しまれていたようです。目抜き通りのキャンベルパレードに立つホテル・ボンダイも、1919年建造の歴史的建物をリニューアルしたもの。ヨーロピアンな佇まいが印象的です。

2016.06.11(土)
文・撮影=古関千恵子