マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。
私たちの偏愛は、鶏料理から始まりました
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「マレーシアのKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)は、日本のよりおいしい」。
これ、マレーシア好きの日本人のあいだで、まことしやかに噂されている説。真実のほどはよくわかりませんが、ここでお伝えしたいのは、ずばり、マレーシアの鶏料理はおいしい! ということ。何を隠そう私も、マレーシアで初めて鶏料理を食べたとき、そのうまさにビックリ! 肉そのものの味も、バラエティに富んだ調理法も、見事なのです。
さまざまな宗教の人が暮らすマレーシア。そのため、食事の調理法や使う食材は、それぞれの宗教のルールが反映されたものになっています。たとえば、イスラム教徒は豚肉、ヒンズー教徒は牛肉を食べないので、彼らに向けたお店では、それらのお肉は提供していません。
そのなかで、宗教的にしばりのないお肉が、鶏肉です。鶏肉は、どんな宗教の人でも食べられます。食べる人の数が多くなればなるほど市場が広がり、味のクオリティも高まる、というわけ。地鶏「カンポン・チキン」は、かむごとにお肉のしっかりとしたうま味が口中に広がって、本当に美味! そんなマレーシアで愛されている鶏料理マイベスト3を紹介します!
屋台料理の定番!
炙り焼きの「チキンウィング」
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パリッと弾ける皮、ふっくらジューシーな肉質。醤油ベースのタレに漬け込んだチキンウィング(手羽先)は、炭火で香ばしく焼いて、アツアツの状態でテーブルへ。はふはふしながら口に放りこみ、ビールをぐいっと飲めば、まさに「マレーシア、最高!」の味です。
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右:炭火の遠赤外線効果で、鶏のジューシーさはそのまま。余分な油が落ちてふっくら仕上がる。
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2016.06.15(水)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子