ダイナミックな火山を撮るコツ その1
「広角から望遠までレンズを自由自在に使い倒す!」

国立公園内のハレマウマウ展望台から見た火口。時期によって噴煙の場所が、風の向きで水蒸気の流れが変わる。

 ハワイ島のキラウエア火山はマウナ・ロア山の南東に位置し、現在も活発な活動を続けている。1987年にハワイ火山国立公園として世界自然遺産にも登録され、多くの観光客で賑わっている。

 活火山なので指定された場所以外は立ち入り禁止だが、レンズを駆使すれば十分撮影が楽しめる。まずはハレマウマウ火口が見える展望台へGO! 火口全体の撮影は広角レンズを用い、絞り値(F値)をF22やF16に設定しシャープに撮ろう。

構図の右端に赤い車を入れ込んで、広さを表している。

 構図は3分割し、空と大地の割合を1:2、または2:1などに分けて、その時の雲の形の面白さや火口の煙の大小などによって、どちらをポイントにするか自分の判断で決めてほしい。

 また適正露出で撮影してしまうと普通の写真になってしまうので、マニュアルモードでわざと露出アンダーめ(露出不足気味)に暗く撮ると煙の白さが強調できるし、望遠レンズで火口壁の地層などを狙ってみても面白い。

望遠レンズを使って地層の模様を撮影。同じ場所でも日陰と日向では色が違って写るので、その判断は自由に決めよう。この写真は渋い日陰の場所を選んで撮影したもの。

 展望台には他の観光客が火口を背に記念撮影しているので、その人たちへの配慮も忘れずに~。

2016.05.22(日)
文・撮影=山口規子