時を刻む“年輪ヘア”がTikTokでZ世代にバイラルヒット

 彼女の最もシグネチャーであるヘアスタイルは、英語では「ハロー(光の輪)ヘア」と呼ばれるカラーリングがポイント。アライグマの尻尾のようなツートーン・カラーは2000年代初期に流行ったヘアカラーで、アリサのようなストライプ・カラーのほか、ビリー・アイリッシュがかつてしていたネオングリーンとレッドの対照的なカラーに染めたスタイルなどもハローヘアの一種となる。過去にはクリスティーナ・アギレラやリアーナといったアーティストもこのハローヘアのファンだった。Z世代のY2Kブームの波に乗り、アリサのこのヘアは、直ちにTikTokでバイラルとなった。

 この独特のヘアは、アリサが3年前にアライグマのようなストライプ・カラーにしたいと思い立ち、メンテナンスが大変そうなので断念。代わりにゴールドの輪をひとつだけ入れることにし、それから「樹木のように毎年新しい年輪を刻みたいと思い、翌年にふたつめを植えた」もの。毎年冬に新たな“年輪”を入れ続け、現在彼女のヘアには3つのブロンドのストライプがある。樹木の輪のように時間を示すというコンセプトが素敵だ。「12月末にはまた新しいリングを入れると思う」とアリサ。2022年に引退したときと決定的に違うのは、彼女が決めた「髪型も衣装も音楽も自分で選ぶこと。食べ物の制限も受け付けず、好きなものを食べる」というルール。もしも髪を黒に戻せと言われたら、すぐさま辞めるつもりだったという。アリサは自分らしさをあきらめるつもりはない。

 NBCのインタビューでは当初は自宅でDIYによりジンジャーカラーに染めていたこと、オリンピックを前にもっと明るいカラーにしたくてサロンに出かけたことも明かしている。アリサの黒髪にプラチナブロンドのストライプを入れたヘアスタイリストのケルシー・ミラー氏は「USA TODAY」に「これは彼女の象徴的なルックなので、商標登録すべき」と意見を述べた。ミラーによれば、アリサが望むミルクティー色に彼女の黒髪を染めるには5時間もかかったという。この年輪ヘアのメリットは、根元をブリーチしていないので、髪が伸びて来てもレタッチする必要がないこと。『Teen VOGUE』の取材によると、アリサヘアを手に入れるポイントは、ブリーチする部分をしっかり配置することで、テープでブロッキングするのが有効だという。すでにSNSでは多数の若い女性が、サロンで「アリサヘア」に染める動画をシェアしており、ハローヘアは20年ぶりにトレンドの気配。

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