デクパージュをはじめよう!
ペティナイフは部位を切り分ける時、薄刃包丁は胸肉をそぎ切りにする時に使います。そぎ切りの場合、厚刃だと断面が崩れて、美味しさが半減してしまいます。刃渡りも20センチくらいが使いやすく、美しく切れます。
はじめに「四つ落とし」にします。向きはお腹が上、お尻が手前です。わからなくなった時は首を自分側に向けてみてください。胸肉がハート型に見えるようならお腹が上です。ペティナイフで、右もも(向かって左)の内側を、なるべく胸肉に沿って切っていきます。
包丁を引くように切りましょう。一気に切ろうとせずに2、3回ほど引いたところで、右側の写真のようにフォークでももを開きながら、さらに切っていきます。
フォークでももを軽く押さえながら切り進め、最後に関節を切り離します。
反対側のももも同様に切り分けましょう。切りにくい場合は向きを変えてみてください。フォークは肉を押さえるだけで、刺さないようにしましょう。
フォークを使って関節を外すと簡単に切れます。唯一、フォークを刺せるのは胸肉のすぐ下の、骨があるこの部分(肉そのものにフォークを刺して穴を開けないよう注意!)。まず右写真のこの場所にフォークを刺して胸肉を横に90度倒し(左写真)、ナイフでももを開きます。第1回の「丸鶏のパーツについて知っておこう」で、ももの関節を外したのを思い出してください。関節が外れたら胸肉を元に戻して、ももを切り離しましょう。
これで両ももが切れました。次は胸肉です。向きはお腹が上で首が手前です。中心より少し左側を骨に沿って包丁を引いていきます。一気に切ろうとしないように常に心がけることが大切です。
ここでまた第1回で胸肉を捌いたことを思い出してみましょう。胸肉にはフィレと呼ばれる「ささみ」が付いています。肉がどこにあるかをイメージして、骨を感じながら丸みをもたせて包丁を入れていきます。
2015.12.18(金)
文=高橋綾子
撮影=橋本 篤