プロのカメラマンがスマホの撮影術を解説した『いちばん可愛い自分を写そう♪ スマホでかんたん自撮りテク』(文藝春秋 電子書籍)から、すぐに使えるテクニックを紹介する企画の第3回。これまでは自撮りを中心にきれいな写真を撮るために、どんなことに気をつければいいかを解説してきたけれど、今回は自撮りと並んでスマホで撮ることが多い料理写真について、どうすれば“美味しい”写真になるかを説明してみよう。

写真になるとなぜか
イマイチ美味しくなそうに見えるのはなぜ?

料理はこの写真のように真上からカメラを近づけて撮影しがち。

 ちょっと頑張って作った料理やおしゃれなカフェのランチなど、お気に入りの一皿を撮影してSNSに写真をあげている人も多いだろう。でも、「美味しそう!」と思って撮影してみたら、写っている料理が食欲をそそる感じには見えない、なんて経験はないだろうか。こんな時、原因はいくつか考えられる。

思わず料理にスマホを近づけてしまうけど、これはNG!

 ひとつは、撮影する時にスマホを料理に近づけすぎていること。大抵の人は、料理撮影の際、その料理を画面いっぱいに収めようとして、スマホを皿に近づけているが、これだとせっかくのきれいな盛り付けが写真では伝わらなくなってしまう。いい料理は食べる人の目線から見た時に、美味しく見えるように考えて盛りつけられているので、スマホを近づけすぎて撮影すると、どうしてもきれいに見えない写真になってしまう。

スマホを顔の近くに構えてパチリが正解。

 そこで、料理を撮影する時には、自分が皿を見ている目線を意識して、顔の近くにスマホを構えて、そこで撮影するといい。こうすることで、きれいに盛りつけられたことが分かる写真になるのだ。顔の近くから撮影すると引き目の写真となって、周囲のコップや皿が写り込んだりもするが、そんな時は、トリミング機能(写真の一部を切り取ること)を使って、切り取ってしまえばいい。

2015.12.17(木)
文=文藝春秋「電子書籍編集部」
撮影=萩庭桂太
モデル=松尾友加里、梅本静香