ライオンと目が合うほどの接近大遭遇!

「キャンプ・ジャブラニ」の四輪駆動車と、頼りになるネイチャーガイドのライアンさん。

 翌朝は早起きをして、日が高くなる前に四輪駆動車でサファリへ。カパマ私営動物保護区内には、実にさまざまな種類の動物たちが暮らしている。ネイチャーガイドのライアンさんが、車を運転しながら、出会った動物たちのことを教えてくれる。約2時間の間にカバ、アフリカンバッファロー、キリン、シマウマ、ライオン、オグロヌーなどなど、たくさんの動物たちに出会うことができた。

水の中から顔だけ出していたカバ。笑っているように見えてかわいい!
よほど暑いのか、水の中でじっとしていたアフリカンバッファローの群れ。子供は車に興味津々でじっとこちらを見ていた。後ろの大人の鼻の上に鳥が留まっていておちゃめだった(笑)。

 オグロヌー(英名はブルー・ウィルドビースト)の群れに出会った。あまり見た目がよくない動物の象徴に例えられることが多い。

「アグリー・ファイブ」の、オグロヌー(ブルー・ウィルドビースト)の群れにも子供がいた。

 ここでライアンさんが教えてくれた。「ビッグ・ファイブ(ライオン、アフリカゾウ、バッファロー、ヒョウ、サイ)はよく知られているけれど、アグリー・ファイブ(醜い5種類)と呼んでいる動物がいて、そのうちのひとつだよ」と。他に、ハイエナやイボイノシシなどが名を連ねている。ビッグ・ファイブに比べて、なんと不名誉なネーミング!

車の前をキリンたちが歩いていた。リヤンさんによると、オスのキリンは角に毛が生えていないのですぐに見分けがつくという。メスを巡って戦ったりするので、角の毛が落ちてしまうからなのだとか。
左:この個体は、年を取ったオス。身体の模様の色が濃くて輪郭がぼやけているキリンは年を取っているそうだ。
右:水辺で休んでいた2頭のメスライオン。座っている姿もりりしい。

 終盤、水辺でくつろぐメスライオン2頭がいた。ライオンは通常、日中はほとんど眠っているのだが、この2頭は起き上がって歩き出した。ゆっくりと先回りしてライオンたちを待つ。すると、ライアンさんの読み通り、ブッシュの中からライオンたちが出てきた。思わず車から身を乗り出して写真を撮っていたら、ライオンと目が合った!

車から身を乗り出して写真を撮るのはNG。とくに肉食動物が近くにいるときには車の中から観察するべし!

 「こっちを見てるわ!」とライアンさんに言うと、車からカメラを出して写真を撮っている私の姿を見て「まだ見てる?」と。運転席の彼からライオンたちは死角になっていた。「見てる!」と言った途端、彼は「わー!!」と大声を出してライオンたちを遠ざけた。「私がしていたこと、危なかったのかしら?」「いささかね」。車から身体を乗り出すのは賢明ではなかったようだ。ライアンさんは怒ったりはしなかったけれど心配させてごめんなさい。

シマウマはやっぱりイケメン!(笑)

 楽しいストーリーがあり、ドキリとする出来事もあり、とても短く感じた2時間弱のサファリだった。

2015.07.24(金)
文・撮影=たかせ藍沙