150年ぶりに復活した大船鉾はまだまだ復興途中

桜が満開の黒主山。以前はすべて担いでいましたが、今では車輪がついています。
総金箔の社殿を載せた八幡山。鳥居の鳩は左甚五郎作と伝えられている。

 後祭の目玉は、150年ぶりに復活した大船鉾です。幕末の蛤御門の変(禁門の変)で大半が焼失していましたが、1997年にお囃子が復活し、以後は徐々に復活への道を歩んできました。

 前祭の船鉾とほぼ同じ形ですが、船鉾が「出陣の鉾」とされるのに対して、大船鉾は「凱旋の鉾」と称され、後祭の山鉾の最後を巡行します。まだ復興途中のため白木のままで傷みが心配されるほか、装飾品の復元なども必要で、公益財団法人四条町大船鉾保存会(外部リンク)が寄付を募っています。

大船鉾。150年ぶりに復活した鉾で、後祭の目玉です。
大船鉾の辻回し。京都市役所をバックに。

2015.07.15(水)
文・撮影=小林禎弘