オブジェのような花崗岩群が浅瀬にどかん!

長い海岸線に花崗岩が連なるアンス・スース・ダルジャン。ごくごく浅瀬なので、できれば満潮時を狙って訪れたいところ。

 島のどこを切り取っても美ビーチのラディーグ島において、セイシェルのポスターにもなっている看板的存在なのがアンス・スース・ダルジャン。テーマパークのル・ユニオン・エステートの入場料を支払い、通り抜けてお目当てのビーチへ向かいます。

年月をかけて風雨に削られた巨岩は、まるでアート作品のよう。ゴンドワナ大陸の欠片を彷彿させます。

 海沿いの小道を進むと、浅瀬に巨大な花崗岩群がどかん、どかん。巨大な花崗岩はそれぞれ長い年月をかけて風雨で削られ、まるでオブジェのよう。自然の手による意匠を愛でながら巨岩の前を通り過ぎると、また新たな巨岩が現れ、まるで美術館の展示物のよう。かなり沖まで浅瀬が続いているので、満潮時に訪れるのがオススメです。

絶妙なバランスを保った花崗岩のフォーメーションと真っ白なビーチのコントラストが美しいグラン・タンス。アンス・スース・ダルジャンに比べ、ビーチの幅が広いのが特徴。

 ラディーグ島の二枚看板のもう一方ともいえるビーチが、島の南東にあるグラン・タンス。巨大な花崗岩が絶妙なバランスで折り重なり、紺碧の海と砕ける波飛沫、白砂の浜と突き抜けた青空、色のコントラストに目が奪われるビーチです。波が激しく、海に入るのはお預けなのですが、いつまでも眺めていたい美ビーチです。

 ラディーグのビーチの特徴は、やはり砂浜に鎮座する巨大な花崗岩群。セイシェルがかつてのゴンドワナ大陸の欠片だったことを思い起こさせる、アイコニックな存在です。マヘ島やプララン島にも巨岩が転がるビーチはあるのですが、ラディーグのスケール感は圧巻!

比較的お手頃な海沿いのプチホテル、パタトラン・ホテル。http://patatranseychelles.com/index.php/en/

 マヘ島やプララン島までやってきたら、ぜひ足を延ばしたいラディーグ島。滞在が難しかったら、プララン島からの1日ツアーというテもアリです。

ラディーグ島
●アクセス マヘ島から高速艇で約1時間30分。またはマヘ島から国内線でプララン島へ約15分、高速艇で約15分
●おすすめステイ先 ル・ドメーヌ・ドゥ・ロランジェリー
URL http://www.orangeraie.sc/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2015.06.27(土)
文・撮影=古関千恵子