Magnificent View #603
キト(エクアドル)
キトは、エクアドルの首都にして、人口200万人を越える南米有数の大都市。街はアンデス山脈の中腹、標高約2800メートルに位置している。
紀元前から栄え、一時はインカ帝国第二の都市となり、スペインの植民地下だったこともあるこの街には、歴史的な建築物が多く残されている。16世紀には南米大陸におけるキリスト教布教の拠点だったことから、「アメリカ大陸の修道院」の異名を持っていたことも。
旧市街は「キトの市街」として、1978年、世界で最初の世界遺産にも登録された。スペインの植民地時代の16世紀に築かれた教会やコロニアルカラーの家が連なる街並みは、まるで中世ヨーロッパのよう。
富士山の7合目とほぼ同じ高さにあるため、赤道直下にありながら一年を通じて過ごしやすいこの街。観光のアカデミー賞ともいえる「世界トラベル・アワード2014」では、中南米部門で重要な旅行先の第1位に輝いている。
Column
今日の絶景
この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!
2015.05.26(火)
文=芹澤和美