魂と魂の出会い

 そして最近、偶然本屋で「ママ、さよなら。ありがとう」という本を手にしました。これも池川先生の著書で、お腹に宿ったけれど産まれずに天使となった赤ちゃんからのメッセージを集めたものです。

 池川先生の産院では、胎話士というお腹の赤ちゃんや亡くなった赤ちゃんと会話のできる方がいるそうで、その方や池川先生ご本人、そしてその赤ちゃんのお母さんが直感として受け取ったメッセージがたくさん綴られています。

 その赤ちゃんたちの言葉は、とても寛容で慈悲深く、まるで神様のようです。読んでいると涙がぽろぽろ出てきました。

 お腹に宿る赤ちゃんはみな、「愛」の固まりなのです。愛は感情ではなく物質で、それは私たちが「魂」と呼んでいるものとイコールなのだと赤ちゃんたちは教えてくれました。

 魂と魂が触れる時、人は感動します。芸術作品や音楽、美しいものを目の前にして感動の涙を流すのは、それらに宿る魂と自分のそれが触れ合うから。以前は何を見ても聞いても泣きやしないと旦那から「薄情」のレッテルをオデコに貼られていた私は、妊娠してから自分でも驚くほど涙もろくなりました。それを私はホルモンの影響だと片付けていたのだけど、お腹の我が子と自分の魂がずっと触れ合っていたためだったのだと、この本を読んでわかりました。

 娘は産まれてからも私の魂に触れてきます。

 「ママ、ゆづはやさしい人が好きだな」

 「優しいってどういうこと?」と聞く私に娘は即答しました。

 「みんなを大事にするっていうことだよ」

 感動するたびに、心や魂がすぅっとキレイになっていくような気がします。

  この秋の夜長は、きれいなお月様でも眺めながら、娘とゆっくり語り合いたいと思います。

  私たちが産まれてきた理由や、それから私が忘れてしまった大切なことを、少しずつ思い出すことができるように。

Column

モデル未希の子育てエッセイ

2011.10.06(木)
text:Miki