お米以外の素材にもこだわる各種のおやつ
「大吟上山田錦せんべい」は、まぼろしの酒米といわれる兵庫県産のお米、山田錦を使っています。日本一の酒を決める全国鑑評会で金賞を取るには、「兵庫県産の山田錦を使用することが必須」とジンクスになるほどのお米。ふわっと軽い食感で、食べ出したら止まりません。味付けの塩は兵庫県赤穂産。日本酒が好きな方に差し上げたら喜ばれそうです。
「小桜えびせん」には瀬戸内海で採れた小エビを、「ゆず半月」には兵庫県神河町のユズを小さく刻んで使っています。えびせんは着色せず、味付けは兵庫県龍野の醤油、赤穂の塩で。エビの香りが豊かで、優しい味わい。「ゆず半月」はほんのり甘くて、口の中でユズの香りが弾けます。
右:上から時計まわりに「ゆず半月」、「小桜えびせん」塩味、しょうゆ味。半月と桜の形もかわいい。
ちょっと懐かしい商品も見つけました。「国産有機玄米でつくったポンせんべい」です。関西では昔ながらのおやつとして有名な、穀物に圧力をかけて作るポンせんべいですが、こちらのはひとくちサイズの食べやすい“ポンせん”です。でも、食べてびっくり! どれも大人向けの味。カレー味も驚くほどスパイシー。大ファンになってしまいました。
右:左上から時計まわりに、ブラックペッパー、スパイシーカレー、ハーブソルト。
米粉で作った「どら焼き」も発見! これは京都府綾部市にある『いっぷくせんべい半月庵 京都丹の国店』で焼かれています。「小麦粉を一切使用せず、米粉100%の皮で包んだ、グルテンフリーのどら焼きは、おせんべい屋ならでは」と有元さん。むっちりした生地と甘さ控え目の餡のバランスがとてもいい。
右:手前から、栗130円、玉露110円、柚子110円。
また、会社の原点といえるかりんとうも、瀬戸内のレモンや国産の生姜、ユズにこだわって作られています。珍しいのは大吟醸の酒粕のかりんとう。灘の酒蔵で大吟醸酒をしぼった貴重な酒粕だけを使っているのだそう。食べると日本酒の酒粕の香りがふわっと広がって、贅沢な味わい。
右: かりんとうはそれぞれ1袋 各200円。こだわりの素材で丁寧に作られています。
日本人にとって馴染み深い伝統のおせんべいですが、米だけでなく材料の仕入れから一貫して自社で生産しているところは少ないのだそう。ここはさらに、地産地消、国産の材料にこだわっています。日本の国ならではの、おいしいおせんべい。しっかり味わって食べたいおやつです。
『いっぷくせんべい半月庵 加西店』
所在地 兵庫県加西市常吉町字東畑647-9
電話番号 0790-47-1881
URL http://ippuku.com/
『いっぷくせんべい半月庵 姫路小川店』
所在地 兵庫県姫路市花田町小川912
電話番号 079-253-3040
『いっぷくせんべい半月庵 京都丹の国店』
所在地 京都府綾部市本町2-19
電話番号 0773-43-3323
他、JR姫路駅ショッピングセンター・ピオレおみやげ館に『米穂の菓 半月庵』(電話番号079-226-2909)、姫路地下街グランフェスタ3番街に『いっぷく半月庵』(電話番号079-288-3993)もあり。
Column
そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行
生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。
2014.12.28(日)
文・撮影=そおだよおこ