パステルカラーの街並みは、まるでテーマパーク

建物だけでなく、トゥクトゥクも鮮やかな赤色。

 街を彩るのは、石畳の道に連なる赤い屋根やパステルカラーの家並み。小さな目抜き通りには、土産屋やレストラン(というよりも食堂)、ホテル(というよりもペンション)が並び、欧米からのバックパッカーの姿もよく見かける。

 フローレス島は、20分もあれば1周できるほど、小さな島。だが、坂道が多いので、散策するだけでかなり体力を消耗してしまう。歩き疲れたところでふと目に留まったのは、グアテマラ共和国のビール、Gallo(ガヨ)の看板。飲まないわけにはいかない。ガヨはグアテマラで一番人気のあるビールで、国内ではどこにでも売っている。だが、島で飲むと一段とおいしい!

食堂からスタンドまで、気づけばいたるところにガヨビールを飲めるスポットが。

 フローレス島自体には、遺跡もないし、名所旧跡といえるものはない。ティカルを観光するツーリスト向けの旅行会社や宿は多いが、リゾートと呼べるほどのラグジュアリー感があるわけでもない。かといって、独特の文化が残る離れ小島というわけでもない。たとえるなら、江の島を田舎にしたような、素朴な島だ。

 だが、はにかむような人々の笑顔や、湖に映えるカラフルな家並みは、心を元気にしてくれる。フローレス島は、「ラ・イスラ・ボニータ(スペイン語で「美しい島」)と呼ぶにふさわしい、優しく、美しい島だった。

美しい島には、美しい女性。この島の人たちは笑顔も素敵。

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

Column

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2014.10.08(水)
文・撮影=芹澤和美