浅草寺まで徒歩1分! そんな絶好のロケーションにある「OMO3浅草 by 星野リゾート」(以下、OMO3浅草)は、まるで自分も“浅草っ子”になったかのように、街を満喫できる“街ナカ”ホテルです。

 江戸の昔から浅草寺の門前町として賑わってきたこの街には、多種多様な娯楽が花開きました。その代表格ともいえる「落語」を目と鼻の先で体験できてしまうのが、毎週金・土曜開催の「浅草落語ナイト」(宿泊者限定・無料)。

 前篇では、出演者のひとりである落語家・桂 空治(かつら そらじ)さんと、企画運営を担うスタッフ・OMOレンジャーのおふたりに、「浅草落語ナイト」の魅力や気になる裏話をお聞きします。


“初めての落語”のために設計された30分

 2023年の開業当初から、浅草の魅力を伝えるアクティビティとして続いている「浅草落語ナイト」。毎週金・土曜の夜、二ツ目の落語家さんが日替わりで登場し、まくら(本題の前の雑談や小咄)を含め約30分の落語を披露します。誰が出るかは当日までのお楽しみ。

 ちなみに「二ツ目」とは、「前座」の次のステージ。毎日の寄席通いは卒業するものの、仕事探しも稽古も自分次第という、いわば独り立ちしたての伸び盛り。ここから約10年(個人差あり)を経て「真打」に昇進すると、ようやく“師匠”と呼ばれます。

――二ツ目ともなると、大小さまざまな会場を経験されていると思いますが、「OMO3浅草」の印象は?

空治 こちらには2年ほど前からお世話になっていますが、浅草ならではの文化体験を期待しているお客様が多い印象です。落語に関しては、外国人の方を含め初めてという方が大半ですね。

 一般の落語会って1.5~2時間くらいあるので、初めての方はちょっと勇気がいるんじゃないかと思いますが、「浅草落語ナイト」は30分。街で遊んだあと、ちょっと座って落語でも聴くか、というのに丁度いい長さ。ぜひ気軽に楽しんでもらえたらと思います。

――初心者にやさしい落語なんですね。

空治 はい。僕は若手の仲間と、“初心者を絶対においていかない、老若男女どなたでも楽しめる落語”がモットーの「ジュゲムクラブ」というユニットを組んでいるのですが、「浅草落語ナイト」も、同じ心構えで臨んでいます。

――具体的には、どんな工夫をされているのですか?

空治 最初に、落語のルールを説明するんです。一人で複数の人物を演じることや、扇子と手ぬぐいでいろいろなものを表現すること、そこから場面を想像するのはお客さん自身ですよ、っていうことなんかを。

 ただ、お勉強みたいになっちゃうと面白くないので、シャレをまじえたり小咄を例に出しながら説明して、お客さんの緊張がほぐれた頃合いを見計らって、「では、お聴きください」と本題に入ります。

――その日の噺は、事前に決めておくのですか?

空治 何パターンか考えていきますが、決めるのは舞台に上がってからですね。ルール説明をしながら、「こういう笑いは伝わりにくいな」「これは反応いいな」と、男女比や年齢層も見ながら探っていくんです。

 外国の方が多い日は、言葉遊びはなるべく避けるようにしたり。ノリのいい子どもがいたら、その子をロックオンして喋ります。やはり、子どもが楽しそうにしていると会場全体の雰囲気が良くなるので。

 こう言うと子ども騙しのお笑いみたいに思われるかも知れませんが、老若男女のお客さんがいる会場で噺に集中してもらうには、大事なことなんですよ。子どもの反応って正直だから。

 それに、未来の落語ファンを増やすという意味でも、子どもや初めての方の前でこそ丁寧に落語の魅力を伝えるべきだと僕は思っています。

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