CREA2026年秋号の「1冊まるごと人生相談」特集が、現在好評発売中! CREA WEBではその一部を抜粋してご紹介します。

 仕事や恋愛、生活スタイル……私たちの日常は悩みだらけ! 編集部に寄せられた「ふつうの相談」を“その道”のトップ・プロフェッショナルに聞いてみたら? 返ってきたのは、なんだか安心できる、心強いアドバイスばかりでした。


【相談】夫の咀嚼音や生活音が許せない!

その音はある日突然やってきたわけではないのにもう限界!「心をザワつかせる咀嚼音にも意味と価値がある」とする千葉音声研究所の村岡代表にその真意を尋ねる。

答える人:音響専門家  村岡睦稔

音響専門家 村岡睦稔さん。
音響専門家 村岡睦稔さん。

 長年一緒に暮らす家族の咀嚼音や足音、ドアの開閉音など、「身近な人の発する生活音が突然気になり出した」という相談をいただくことがあります。私は普段、音響工学の専門家として警察の音声鑑定のほか子どもたちの音楽教育などにも携わっていますが、この質問はとても身近で切実なテーマです。

 音響工学的に見ると、自分の出す咀嚼音などの「身体音」は、脳が状況を把握しているため気になりません。しかし、他人のクチャクチャという咀嚼音や予期せぬ動作音は本能的な防衛反応や不快感、不潔感に結びつきやすい性質を持っています。

 では、今まで平気だった家族の“音”が急に気になり出すのはなぜなのでしょうか。心理的な要因もありますが、実は見方を変えると「相手の体の変化にあなたが気づけた」というポジティブな側面もあります。

 人間は加齢や体調不良によって顎や舌、唇、喉の筋肉が弱まると、口が締まりにくくなったり足取りが変わったりして、音の鳴り方が変化します。つまり、音が気になり出したのは、あなたが身近にいるからこそ相手の些細な異変やSOSを察知できた証拠でもあるのです。

 「うるさい!」と一蹴するのではなく、「体調が悪いのかな?」と思考を変えてみてはいかがでしょうか。それは“価値ある気づき”なのかもしれませんよ。

村岡睦稔(むらおか・むつとし)

1981年北海道生まれ。有事の証拠音声処理、声紋鑑定などを行う千葉音声研究所代表理事としてメディアで活躍。不登校児童らを対象としたフリースクールも主宰。

 続きは「CREA」2026年秋号でお読みいただけます。

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CREA 2026年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。