天草のキリシタン史がよく分かるスポット

 天草には、キリシタン史を紹介する施設がいくつかあり、それぞれが違う角度から史実を紹介している。キリシタンのロマンを辿る旅には欠かせない3スポットをご紹介。

天草キリシタン館

丘の上に建ち、展望台からの眺望もいい。有明海の向こうには、島原半島が見える。(写真提供 天草キリシタン館)

 2010年にリニューアルオープンした館内に、南蛮文化の伝来から天草・島原の乱、乱後の天草復興までを、4つのゾーンに分けて詳しく紹介。とくに、天草・島原の乱の展示が充実している。天草四郎陣中旗(国指定重要文化財)は、とても貴重な資料。「教科書に書いてあった有名な日本史」を、より深く知ることができる場所。

天草キリシタン館
所在地 熊本県天草市船之尾町19-52
電話番号 0969-22-3845
開館時間 8:30~18:00(入館は~17:30)
休館日 無休
入館料 300円
URL http://www.city.amakusa.kumamoto.jp/kirishitan/

天草ロザリオ館

大江天主堂のすぐ近く。天主堂と併せて訪れたい場所。

 潜伏キリシタンの生活ぶりや文化を伝える施設。禁教時代の隠れ部屋を再現した実物大のジオラマには、オラショ(祈り)の声も流れていてリアル。聖母子像に見立てて礼拝していたマリア観音や県指定重要文化財の「経消しの壺」などの貴重な遺物は必見。

天草ロザリオ館
所在地 熊本県天草市天草町大江1749
電話番号 0969-42-5259
開館時間 8:30~17:00
休館日 水曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
入館料 300円
URL http://hp.amakusa-web.jp/a0784/MyHp/Pub/

サンタマリア館

背景の有明海が映える、教会風の建物。館内には、潜伏キリシタンが実際に使っていた貴重な道具を展示。

 初代館長が、キリシタン遺物の散逸を危惧し、収集を重ねて開館した私設のミュージアム。テーマは、「隠れキリシタンの変容」。「禁教令が260年も続くなか、潜伏キリシタンも本来のキリスト教が分からなくなり、しだいに変容して一種の民俗宗教となった」という見解から貴重な資料を展示。

サンタマリア館
所在地 熊本県天草市有明町上津浦美ノ越1940-1
電話番号 0969-45-8110
開館時間 4月~11月 9:00~18:00、12月~3月 9:00~17:00
休館日 無休
入館料 500円
URL http://www.santamaria.asia/

協力:熊本県天草市一般社団法人 天草宝島観光協会(天草観光ガイド「島旅」 http://www.t-island.jp/ )

2014.06.30(月)
文=芹澤和美