少女漫画にしかない表現がある
――危ないのはよくないですよね。ところで「Seasons」は現在、主に女性読者が多いレーベルなのですが、おふたりは少女漫画とかは読まれますか?
兎 僕はけっこう読むほうだと思いますよ。若い頃だと『僕等がいた』とか、『NANA』。特に東村アキコ先生のは、『東京タラレバ娘』『海月姫』『かくかくしかじか』とかいろいろ読みました。二ノ宮知子先生の『のだめカンタービレ』とかも好きです。少女漫画って、少女漫画にしかない表現があって面白いですよね。たとえばこういう……(『人魚のあわ恋』の1シーンを開いて見せる)
兎 目のアップと並べて「ドクン……ドクン……」ってなる表現、少女漫画には絶対ありますよね!? これ少年漫画にはないよなあ。
堂前 “少女漫画っぽい”シーンってあるよな。これもな、お弁当の「ポロン」「コロンッ」もな。
兎 おう? お弁当?
堂前 これ、270度くらいお弁当転がってるんやけど、恐ろしくきれい。
兎 いや、めっちゃきれいやん(笑)!
――(笑)。
兎 確かに270度転がってひとつも寄ってない。梅干しがご飯のど真ん中にある。
堂前 ミッチミチに詰めてる。
――(笑)。こちらは『人魚のあわ恋』という作品なんですが、主役のふたりは先生と生徒という関係性なんです。年の差がある恋愛って、おふたりはどう思いますか?
人魚のあわ恋 - 顎木あくみ/タムラ圭 / 第1話 前編 | Seasons
堂前 グッドラブ。……って感じですね。
兎 何それ?
堂前 いいんじゃないでしょうか?
兎 まあ歳とかね、関係ないよね。学校の先生はいつも忙しそうだったから、俺はそういう風に見たことはないけど ……。
堂前 僕も「キュン」はなかったですね。「ムラムラ」はあったけど。
――(笑)。
兎 え、ムラムラ?
堂前 学生なんでね、仕方ない。日中は大体ムラムラ。
兎 日中。学校にいる時ほぼ全部やん。そんなセクシーな先生がいたの?
堂前 ん? いや、先生がどうこうとかじゃない、普通に。学生なんでね。
- date
- writer
- staff
- 文=文藝春秋コミック編集部
撮影=釜谷洋史 - keyword
- INTERVIEWEE
-
ロングコートダディ
