宮沢書店TSUTAYAイオンタウン館山店 新藤幸代さん
最後のほうで、えみちゃんが百花にリボンみたいな人ですねと、ありったけの語彙を使って伝えようとするシーンが大好きです。いつの時代も好きを貫き通すって大変なんだなと、夢ってなくてもいつの間にか過ごしている間に叶えてたりするのかなと。

大盛堂書店 山本亮さん
たとえ独りであっても、無理に共感をしなくても、自分で自分の心の扉をノックして様子をうかがい、時々ちょっと他人に甘えながら生きることは許されるのではないか。ページをめくるたびに、それぞれのこれから歩んでいく幸せな道が広がっていくようだった。

くまざわ書店調布店 山下真央さん
リボンをほどくように、常識や固定観念がほどけていく。作中リボンや、ビスチェ、スリップなど女性らしい柔らかい存在が出てくる。しかし出てくる女性たちは、柔らかいだけではなく芯の強さを合わせ持っている。柔らかく包み込んでくれつつも、自分が一歩踏み出すための勇気を与えてくれる物語だと思いました。

未来屋書店武蔵狭山店 柴田路子さん
百花さんはとても自然体な人だ言葉少なく冷静沈着にみえたが心の中は色々考えていた。手芸のようにコツコツと手をかけ作品が出来上がる。百花さんの生き方は時間をかけて自分のやりたい事を探していたと思います。今からでも遅くはない焦る事ないよと声をかけてもらった気がします。

紀伊國屋書店京橋店 坂上麻季さん
10周年おめでとうございます! 寺地さんの面白さと優しさとちょっとピリッとしたところと、全部が素敵にあふれた作品で、ものすごく良かったです! ちょっと離れたところから世界を見てるようなリボンちゃんの語り口が面白い~! ふとした瞬間の「あ、そうなんだ」となるモヤっと感、ハッと感、わかる~! 例えば私にとって「真面目だね」という言葉。心の底からの称賛だとわかっていても、べつに1ミリも嬉しくない。こう見られたいわけじゃないのにって思うけど、自分を簡単に変えることなんてできないし、淡々と、自分として生きていく。『リボンちゃん』は、こうなれたら素敵、なんて理想像を掲げたりはしない。人からみたら素敵なのに自分では気に入らないところ、人からみたらひっかかるけど自分には愛着があるところ。全部自分の中だけのことで、他人は全員自分じゃないし、もういいじゃないって言ってくれている気がしました。あと、「エミチャーンス!」のくだりがめちゃくちゃ微笑ましくてキュンでした!

2025.07.23(水)