
自由奔放に生きる女性と、秘密を抱えて孤独に生きる青年――。普通に馴染めない二人の“最強の関係”を描いた『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』が6月13日から上映中!
今作で、主人公を演じたキム・ゴウンさんとノ・サンヒョンさんに、作品の魅力とお二人にとっての「自分らしさ」について伺いました。
2人が過ごした20代の紆余曲折の日々とは

――主人公の二人の20代は、楽しいだけでなく、いろいろな壁にぶつかり、無数の傷を負う試練の時期でもありました。お二人はどんな20代を過ごしていましたか?
キム・ゴウン 一言で言えば、紆余曲折そのものでした。自分が正しいと思うことをしてみるけど上手くいかないことも多くて。それは、演技を含め、です。いろんなことを経験して、試行錯誤をする時間があったからこそ成長できたのだと思うし、そのおかげで少しは“マシな”30代を過ごせているのだと思いますが、あの頃には戻りたくないですね(笑)。
ノ・サンヒョン 同感です。僕も戻りたいとは思いません。僕の20代といえば、バラエティに富んでいて、仕事でもプライベートでも、アップダウンの連続でした。アメリカで大学を卒業し、韓国に戻ってきて、軍隊に行って、その過程で演技を完全に休んだこともありました。俳優ではない仕事をしてみたりもして。でも、その全ての経験こそが今の僕を作っていると思っています。

――今作はジェヒとフンスが大学で出会うところから物語が始まります。お二人は大学時代、何をしている時が一番楽しかったですか?
ノ・サンヒョン そうですね……。(しばし沈黙)
――友達とお酒を飲んでいる時、とか?
ノ・サンヒョン それは!! 当然、とても楽しい時間でした。
キム・ゴウン 居酒屋で年齢確認されて、(机にIDカードをパンッと出すジェスチャーをして)「20歳です!」と身分証を提示する瞬間は、確かに爽快な気分でしたね(笑)。
私は大学に入って、受講科目を自分で決めるのが不思議でしたし、自分が大人になった気分がしてうれしかったですね。自分が歩む道を、自分で選択している感覚が心地よくて。プレッシャーでもありましたけど。
2025.06.19(木)
文=酒井美絵子
撮影=平松市聖