〈性的なコメントに「自分がすり減るような感覚が…」体操・村上茉愛(28)がアスリートへのハラスメント問題に思うこと〉から続く
東京五輪で日本の女子選手として初めて個人種目でメダルを獲得した、体操の村上茉愛さん(28)。2021年に現役を引退、2023年には体操男子日本代表のトレーナーを務める森田敦士さんとの結婚を発表した。
大学での出会い、そして結婚を決めるまでの背景とは……? 「こんなに彼について話すのは初めて」とはにかみながら、2人の関係性について赤裸々に明かしてくれた。(全3回の3回目/最初 から読む)

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出会った当時はお互い18歳だった
――2023年にトレーナーの森田敦士さんとご結婚されました。指導者としての悩みなどを夫婦で話したりされますか?
村上茉愛さん(以下、村上) もちろんです。頭に浮かんだことは何でも口にしますね。悩みを相談したりすると、「分かるけど、でも頑張りな」っていつも背中を押してくれます。
夫は体操男子ナショナルチームのトレーナーなんです。だから体操界のことをよく知っているし、私の性格も熟知している。何よりトレーナーなので体の仕組みを知り尽くしていて、「それはトレーニングの問題ではなく、そもそも体の動きが違っているんじゃないの」などと、具体的なアドバイスももらったりしますね。

――そもそも、どこで知り合ったんですか?
村上 大学の同期なんです。知り合った当時はお互い18歳でした。彼は体操選手でありながら学生トレーナーもやっていたんです。でも同期の仲間以上の感情は全然なくて、私が練習後に体のケアをしてもらったり、また彼がケアの方法で悩んでいる時に、「私の体で試してみなよ」とか言ったりする普通の友達。
一緒に学食に行ったり、お互いに寮生活だったので、時間が合えばラーメンを食べに行ったりもしたかな。
性格は正反対で、はじめは恋愛感情ゼロだった
ーー仲の良い同期、だったんですね。
村上 彼は真面目で口数も少ない方なんですが、私は思ったことはすぐに口にするし、行動もするタイプ。静と動でウマが合ったんですよ。私が感覚的なことを喋ったりすると「それは、こういうことね」とロジカルにまとめてくれて「なるほど、そう表現すればいいんだ」と感心したり(笑)。でも、恋愛感情はゼロでした。
ーーそこからどのように恋愛関係に?
村上 色々と競技での悩み事などを相談していましたが、まだ恋愛関係に発展することはありませんでしたね。ですが、かなりメンタルヘルスを整えてくれていたなと思います。
2025.05.31(土)
文=吉井妙子