プロポーズは青いバラを差し出しながら……

――プロポーズはどちらから?

村上 彼がしてくれましたね。2022年の大晦日です。2023年に日付が変わるときに。

――話していた通りに!

村上 はい(笑)。沖縄に旅行に行ったんです。年が変わる少し前に手紙を手渡され、読んでいました。そして最後の方に「これからもずっと一緒にいてください」と書かれていた。当たり前でしょ、と思って振り向くと、彼が青いバラを差し出しながら「結婚してください」と。「わ、来た!」って嬉しかったですね~。

――ご両親にはいつ報告されたんですか。

村上 2月に婚姻届けを出すことになったので、両親に「大事な話がある」というと、母は悟ったのか急にテンションが上がっちゃってました(笑)。

 付き合った当初から彼は我が家に遊びに来ていて、父も母も彼のことは大のお気に入り。一緒にご飯を食べたり、父とはよく飲みに行ったりしていますね。なので、私にプロポーズする前から結婚の話もしていたみたいです。

――相手のご両親の反応はどうでしたか?

村上 彼のご両親も凄く喜んでくれました。お義母さんは私の試合をよく見に来てくれていたし、お義父さんもスポーツ好きなので、仕事面も含めて私たち夫婦のことを応援してくれています。

アスリート同士の結婚で良かったことと困ったこと

――あらためて、アスリート同士の結婚の良さって何ですか。

村上 お互いに分かり合っているからこそ、あまり干渉しないということですかね。でも、何かあった時に、同じ経験をしているので引き出したり引き出してもらったりすることが自然にできる。同じポイントで喜んだり悲しんだりできるのも心地いいですね。

 だから家事の分担を決める必要もない。お互いに手の空いている方がやるという感じですね。ただ私の方が留守がちなので、彼にしわ寄せがいっているかもしれません。だから「ありがとう」と言う回数は私の方が多いですね。料理に関しては私が作る方が多いかな。もちろん、彼も普通にやりますけど。私は車の運転が好きなので、彼の職場への送り迎えをすることもあります。

 特に、強化本部長*になった今、身体について相談できる相手が身近にいるというのは本当に心強いです。
*2024年11月に日本体操協会の体操女子強化本部長に最年少で就任

2025.05.31(土)
文=吉井妙子