〈《釣行ルポ》プリッと弾けて濃厚な肝が溢れる…富山湾の風物詩「身投げ」で採取した“ホタルイカ”がとんでもない美味さだった〉から続く
身投げするホタルイカをすくい、贅沢に味わい尽くした様子をレポートした前編に続き、今回はホタルイカを“餌”にした釣りに挑戦していく。
ホタルイカを釣り餌にしてみると何が釣れるのか検証してみると…
まずは、新潟県との県境付近まで北上する。この時期の海岸には遊泳力のないホタルイカが簡単に捕食できるため、浅瀬にも大きな魚が接岸するそうだ。つまりホタルイカシーズンは大物を狙う最大のチャンスでもある。採取したホタルイカだけでは心もとなかったので途中、スーパーで買い足して盤石な体制で釣りに挑む。

釣り場は沖に日本海の荒波を打ち消すテトラポッドが積まれた砂利浜を選んだ。テトラポッドは人工的な漁礁で、特にハタ類など根魚のかっこうの住処としても機能している。港や開けた砂浜より魚のストック量は多いはずだ。

大きな針にホタルイカを1匹丸々引っかけて明るいうちから投げ込んでアタリを待つ。

すると間髪入れずに竿が海に引きずられそうなほど大きなアタリがでた。慌ててアワセを入れると力強い強烈な引きをみせる。間違いなく大物と確信し、慎重に引き寄せるとお腹がパンパンに膨れたクロダイが釣りあがった。


ホタルイカを求めて浅瀬を回遊していたのだろう。続く2投目も即座にアタリがでてずっしりと肥えたクロダイが姿を見せる。
2025.05.28(水)
文=ぬこまた釣査団(大西)