ある日気づいた「テレビと雑誌では“照明”が全然違う!」

――自分に合うメイクを研究しようと思ったきっかけは?
誹謗中傷に傷つくと同時に、「私はモデルのお仕事をしている」っていう強い自覚もあったんですよ。だから自分の見た目と正面から向き合ってみることにしました。
そうしたらバラエティのひな壇と雑誌のスチール撮影ではそもそも照明が違うから、メイクの発色・見え方も全然違うということに気付いてハッとしたんです。
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そこから「場所に合うメイク」「自分に合うメイク」を研究することに没頭しました。いろいろ試しすぎて、垢抜けと野暮ったいを繰り返して。「大人っぽいのがいいんでしょ」と投げやりになって黒髪で真っ赤なリップを塗っていた時期は本当に失敗! 顔がまだ幼いのにそんなことしても似合わないんですよね。

――模索を繰り返した結果、周囲の反応は変わりましたか?
驚くことに、私のことを強欲な壺とか、ブスとか言ってた人たちが「よく見たら藤田ニコルかわいいかも」って真逆の反応になったタイミングがありました。エゴサーチをしてて気づいたんですけれど。「なんか昔とイメージ違う」っていうコメントが多くて。3~4年前くらいからでしょうか。

――では、今回の美容本は満を持しての発売ですね!
もちろん、自分が「ものすごい美人に生まれ変わった」と思っているわけではないので、今でも若干の違和感があります。でも多少はかわいくなったと思ってもいいのかなって(笑)。自分が必死に取り組んだことをまとめるつもりで本にしました。
――ちなみにここまでのお話でも、書籍のなかでも「かわいい」というワードが頻繁に登場します。かっこいい、美しい、色気がある、ではなく藤田さんが「かわいい」にこだわる理由は?
なんか、テンションが上がる言葉なんですよね、かわいい。コスメ買うときも、服を買う時も、だれかを褒めるときも「かわいい!」「盛れてる!」って言いたい。自分のなかのときめきワードなんです。
2025.04.18(金)
文=CREA編集部
撮影=山元茂樹