1906年の創業以来、自然界への賛美を作品に捧げてきたヴァン クリーフ&アーペルにとって、春は特別な季節だ。太陽と会話する花々、羽震わせるてんとう虫、愛嬌に満ちた動物たち。メゾンの詩情豊かなジュエリーたちが、うつりゆく春の情景を描きだし、絵画の世界へと誘いをかける。

 風の精から遣わされた、白い鳩。さえずりで告げる春の訪れ。

 かたい蕾がほどけ、春の匂いがそこかしこ。香りを追いかける、てんとう虫とダックスフンド。

 たどり着いた場所は、春爛漫。蝶々のダンスとヴィーナスのごとく佇むキャットと出会う。

 庭園の守護神フロッグが、次なる景色へと道案内。

東京の街をキャンバスに春の夢へと塗り替える

 デザインのインスピレーション源として、自然のうつろいに優しい眼差しを向け続けてきたヴァン クリーフ&アーペル。毎年春がくると、生命の再生を象徴する花々を、祝福する催しを行ってきた。

 2024年に東京・丸の内で開催されたフランス人アーティストのアレクサンドル・ベンジャミン・ナヴェとのコラボレーションが、この春再び同じ地で花開く。

「色彩を使ってデッサンに命を与え、その意味を引き出す。僕の仕事は、そんな体験ができる想像の世界へと人々をいざなうことです」

 そう語る、アレクサンドル・ベンジャミン・ナヴェの言葉通り、東京駅からほど近い丸の内仲通りを、色彩豊かな花のアートワークとインスタレーションで飾り、没入型空間へと生まれ変わらせる。

「今回のコラボレーションでは、動物と植物の新しい世界を、新たな色彩で創り出したいと思っています」

 開催期間中は、期間限定のポップアップ ブティックも登場。加えて、風車やお面作り、折り紙や塗り絵といった様々なアクティビティも楽しめる。

 また、文化事業の一環としてメゾンが注力する「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」による特別なプログラムも展開されるなど、五感を刺激するメゾンらしい春の祭典が目白押しだ。

 東京の街に春の魔法をかける、メゾンとベンジャミン・ナヴェの創造性が、魅惑と驚きに満ちた新たな感動体験へ連れ出してくれるに違いない。

〈東京・丸の内仲通りにアートワークの庭園が出現〉
アーティスト、アレクサンドル・ベンジャミン・ナヴェとともにヴァン クリーフ&アーペルが都会の中心で春を描く

「スプリング イズ ブルーミング イン マルノウチ ウィズ アレクサンドル・ベンジャミン・ナヴェ」

期間:4月16日(水)~5月11日(日)
場所:丸の内仲通り


期間限定ポップアップ ブティック

期間:4月16日(水)~5月6日(火)
会場:東京都千代田区丸の内 2-4-1 丸ビル1F 
マルキューブ(MARUCUBE)
営業時間:11時~19時

ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク

フリーダイヤル 0120-10-1906
https://www.vancleefarpels.com/

*( )内の意味は次の通りです。YG=イエローゴールド、RG=ローズゴールド、MOP=マザーオブパール

Column

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2025.03.31(月)
Edit & Text=Asako Kanno
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この記事の掲載号

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