はじめは苦手なタイプと思われてたみたいですが、今では一番の仲良しです

――最近の二人での思い出はありますか?
しーちゃんも私も最近模様替えにハマっているんです。私は次はテーブルを替えてみよう、とかちょこちょこ替えたりするくらいだったんですけど、しーちゃんは部屋を結構ガラッと模様替えするタイプで。それでお家に行ったときにわかったんですけど、とにかく好みが似ているんですよね。家具の趣味とかまったく一緒で。
この間、「このじゅうたんが欲しいな~、でも実際どんな感じだろう」と思ってネットで見ていたんです、いざ買うとなると現物をお店に見に行かないと心配だけど、行くのが面倒だなとか思っていて。
その後たまたましーちゃんの家に行ったら、まったく同じじゅうたんがあって…!「あ、展示品見れた!」みたいな。「私も!」ってネットで即買いしました。なので、じゅうたんおそろいなんです(笑)。そんな感じなので、一緒に住むとか全然いけるなと思います。
――インタビュー前篇では、もともと久保さんは非常に人見知りという話でした。何をどうしてここまで仲良くなれたのか、平さんのコミュ力の秘訣もお伺いしたいです。
秘訣というほどのことではないんですけど、やっぱり挨拶は絶対かなと思います。「おはようございます!」と言っても、返してくれない人も中にはいるじゃないですか。そこで「無視された…」と思うんじゃなくて、「聞こえていないのかな?」と思って、返してくれるまで「おはようございます~!」と私は言いに行くんですね(笑)。めげません。
あとは、基本どの現場でも共演者でもスタッフさんでもずっと質問責めにします。それは今回のしーちゃんも同じでした。距離を縮めるためにはハテナで返す、それしかないなと思っているんです。その人がどこに興味があるかを探すところからスタートなので、大体いつも「趣味は何ですか?」から入りますね。「出身はどこですか?」とか。そこからどんどんやり取りを増やしていく。

――すごくいいヒントになります。久保さんのときの突破口はどこだったんですか?
それが、最初は「苦手なタイプかも」と私は思われたらしくて(苦笑)。
初めて会ったときに、しーちゃんが出川さんの「出川哲朗の充電させてもらえませんか」パーカーを着ていたので、私思わず「すごい、出川さんじゃん!」と肩を触ったらしいんです。しーちゃんは「うわ、自分のテリトリーに入ってくる人なんだ。無理っ!!」と思ったそうです(笑)。
もっと言えば、質問攻め作戦も「どこ出身ですか?」と聞いたら「宮城です」で終わりでしたから。全然一方通行状態で、…何で心を開いてくれたんだろう?(笑)
――それでも平さんが折れずというか、そのままコミュニケーションを取り続けたことがよかったんですね。
そうかもしれないです。私もルカ役としてし-ちゃんと出会っていたから、できたかもしれないです。入巣とルカの関係性が取り持ってくれたのかも。そういう意味でもしーちゃんと出会えて、仲良しになれたし、本当に『ネムルバカ』はいい作品ですね(笑)。
平 祐奈(たいら・ゆうな)
1998年、兵庫県生まれ。映画『奇跡』のオーディションに合格し、俳優として活動をはじめる。2015年『案山子とラケット 〜亜季と珠子の夏休み〜』で、映画初主演、2022年にはミュージカル『奇跡の人』のヘレン・ケラー役で舞台初出演を果たす。同年公開の映画『恋は光』で第44回ヨコハマ映画祭 2022年日本映画個人賞・最優秀新人賞を受賞。
『ネムルバカ』

■原作:『ネムルバカ』石黒正数(徳間書店 COMICリュウ)
■監督:阪元裕吾 ■脚本:皐月彩 阪元裕吾
■音楽:立山秋航 ■主題歌:「ネムルバカ」(作詞:石黒正数/作曲:朝日/歌:平祐奈 as 鯨井ルカ)
■制作プロダクション:Libertas
■配給:ポニーキャニオン
■出演:久保史緒里(乃木坂46) 平祐奈
綱啓永 樋口幸平 / 兎(ロングコートダディ)
儀間陽柄(the dadadadys) 高尾悠希 長谷川大
志田こはく 伊能昌幸 山下徳久 / 水澤紳吾
吉沢悠

2025.03.27(木)
文=赤山恭子
写真=杉山秀樹
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