この記事の連載
【京都府・天橋立】〈前篇〉文珠荘 松露亭
【京都府・天橋立】〈後篇〉文珠荘 松露亭
冬の蟹、春・夏はウニ。美食の宝庫、京丹後を味わい尽くす

料理宿として名を馳せてきた宿だから、長年通うリピーターが多い。3月20日までの蟹のシーズンは、蟹料理を目当てに訪れる人が多い。
松露亭ならではの「松葉蟹スタンダード会席プラン」は、地物のタグ付き活松葉蟹1杯を、「足何本をお造りにして、甲羅は焼きで」と、お造りやしゃぶしゃぶ、天ぷら、茹でなどから料理方法をチョイスできる上位のプラン。「蟹は少しだけ食べられればいい」という人は「冬の美食プラン」などを選択しよう。

通年で展開している旬の味覚を味わえる「美食プラン」は、季節によって蟹、フグ、ぶり、アンコウなど食材が変わるが、季節に応じた旨いものをいろいろと楽しめる人気のコース。
七輪で炙っていただく「珍味炙り」は、カラスミ、へシコ、バチコの3種。三味線のバチに似たバチコは、ナマコの卵巣に塩をして干したもの。備長炭で炙り、日本酒をキュッとやれば幸せな一夜になること間違いなし。

月替わりの前菜から始まり、煮物椀、焼き物は鮑と牛肉のバター焼き、鍋はブリしゃぶ、酢の物代わりに松葉蟹、さらに蟹ご飯など、「美食プラン」は丹後の贅沢なものが次々に出てくる。
6~7月はとり貝、5~8月は夏の岩ガキが名物。織部焼や京焼、有田焼、信楽焼などの器とともに和のリゾートならではの料理を楽しみたい。

松林や海を望む絶景の食事処で、朝は豆乳どうふ、白キクラゲとクコの実が入った赤米を炊いたお粥、吉野本葛の葛切り、松葉ジュースなど体の中から健康になりそうな朝食を。

「松葉蟹スタンダード会席プラン」は、1室2名利用時1名料金は104,650円~。特別室「雲井」「天の浮橋」利用の場合は1人165,150円からと料金帯もアッパークラス。「視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚」の五感が潤うとっておきの旅がしたいときの選択肢に入れてみてはいかがだろうか。

文珠荘 松露亭
所在地 京都府宮津市天橋立文殊堂岬
電話番号 0772-22-2151
料金 1室2名利用時1名料金 59,550円~(冬の美食プラン)、104,650円~(松葉蟹スタンダード会席プラン)※季節によって料金は変動
https://shourotei.com

Column
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