最近のスマホは、年に1度はモデルチェンジが行われるケースが大半を占めます。そのせいで、新しいスマホが紹介される時は、ひとつ前のモデルとの比較で、どこが進化したか語られることがほとんどです。

 もっともスマホを毎年買い替えるユーザはむしろ少数派で、多くの人は最低でも2~3年、場合によっては数年以上にもわたって、同じスマホを使い続けていることでしょう。そのためひとつ前のモデルと比較されても、自分が使っている数世代前のモデルとどのくらい違うのか、なかなかピンと来なかったりするものです。

 今回は、iPhoneでかつて主流だった「iPhone 6」から「iPhone 8」までのホームボタン搭載モデルと、最新のiPhone 16シリーズの最上位であるiPhone 16 Pro Maxを比較し、具体的にどこが違うのか、また買い替えずに使い続けた場合に何がネックになりうるのかをチェックします。

カメラのレンズが1つだけ、Wi-Fiも遅く5Gは非対応

 今回取り上げる「iPhone 8」は、iPhone 6や6s、iPhone 7、さらに現行の第3世代iPhone SEとほぼ共通のボディデザインを持つ、画面下にホームボタンを搭載したモデルです。薄いながらも手に収まりやすいラウンドフォルム、さらには出っ張りの少ないカメラを備え、いまなお評価の高い製品です。

 とはいえ現行のiPhone 16シリーズと比べると、さすがに見劣りする部分が多々あります。画面サイズは4.7型で、iPhone 16シリーズの中でもっとも小さいiPhone 16(6.1型)と見比べてもかなりの差があります。大きければ必ずしもよいわけではありませんが、見やすさの差は圧倒的です。

 また画面の明るさも、iPhone 16 Pro Maxのピーク輝度は2,000ニト(屋外)なのに対し、iPhone  8およびiPhone 7は625ニト、iPhone 6/6sに至っては500ニトと、直射日光下での視認性には大きな差があります。実際に使っていると気が付かないものの、買い替えた時にびっくりさせられるポイントのひとつと言えます。

2024.12.01(日)
文=山口真弘