もっとも利用者にとっては、アプリのサポートのほうがクリティカルな問題と言えるかもしれません。古いiOSのサポートを早めに打ち切ることの多いLINEなど一部のアプリは、すでにiPhone 7以前ではサポートが終了しており、iPhone 8も崖っぷちの状況にあります。主要なアプリが使えなくなると手放す人が増え、同時に中古品としてのニーズも低下するため、下取り価格も雀の涙となってしまいます。早めに手を打ったほうが得策でしょう。
7年もたてばさすがに買い替えの時期
以上のように、ボディの軽さや薄さ、指紋認証など、現行のiPhone 16にない利点があるのは事実なのですが、やはりマイナスがそれらを上回っている印象です。新しいiPhone 8ですら発売から7年以上も経過しているわけで、そろそろ本腰を入れて考えたほうがよさそうです。
なかでもカメラに関しては、買い替えの強力な動機になり得ます。写真や動画は将来にわたって手元に残り続けるわけで、今は特に見劣りしなくとも、撮った写真や動画のクオリティの低さに将来がっかりする可能性は高いでしょう。現行モデルは画素数だけではなく、ビデオ撮影で手ぶれ補正や120fpsに対応しているなどの利点もあり、買い替えて損はありません
またこれだけ長年使い続けていればバッテリーも相応に劣化し、モバイルバッテリーをともに持ち歩かなくてはならなくなっているはずで、そうなるとiPhone 8以前のモデルの利点である軽さについても、意味が薄れてしまいます。それならば新しいモデルに買い替えて、モバイルバッテリーを持ち歩かなくてよくなるほうが、荷物を減らすという意味でもプラスと言えるのではないでしょうか。
2024.12.01(日)
文=山口真弘