山梨県北斗市、南アルプスなどの山々に囲まれた豊かな土地で、自分にも自然にもやさしい生活を実践する料理研究家の山戸ユカさん。

 「アウトドアフィールドへ出かけ、自然の豊かさのなかに身を置くなら、食べ物も自然の循環を感じられるものがいいですよね」という山戸さんに、普段使いでも外遊びでも活躍する、リジェネラティブ・オーガニック(環境再生型有機)農法で作られたパタゴニア プロビジョンズのショートパスタの魅力を聞きました。

山戸ユカさんが教えるショートパスタのレシピはこちら


ちいさな選択の積み重ねで山を守る。自然を未来につなげる生き方とは

すべては循環。山からの恵みではぐくむ食

 山梨県北杜市の静かな川沿いで、レストラン「DILL eat,life」を営む山戸ユカさん。12年前、この土地に移住してから、自然がより身近になり、環境のこともさらに深く考えるようになったといいます。自身でも体にやさしいトレイルフードの開発を手がけ、コンポストを使ったり畑に土を返したりしながら、環境を守る活動をしています。

素材がおいしいから手がかからない、自然な料理のありかた

 「DILL eat,life」があるのは、南アルプスが一望できるすこやかな場所。そんな自然のなか、自然のリズムに合わせて、山戸さんの生活は巡ります。

「何か凝った料理をつくらなきゃ、という考えは移住してきてすっかりなくなりました。素材そのものがしっかりしていれば、調味料も少しでじゅうぶん。余計な工程も必要ないんです。旬の食材やその時に土地にあるものが、味わいなんだと思います。4年前から、畑もやるようになって、今年はすごくおいしい野菜ができたんです。自分もこの場所の一員になれた実感があって、嬉しかったです」

休みの日に庭で楽しむ、焚き火の時間。

 友人が遊びに来たときは、庭で焚き火をして過ごすことも。八ヶ岳から吹いてくる風の音を感じながら、焚き火を囲むのは至福のひととき。時間があくと、ふたりで薪を集めながら散歩したり、休みの日にはトレッキングを楽しんだり。

 季節がめぐるたび、1年の自然の循環を感じながら、山戸さんの生活は続きます。

 自然とともに暮らす山戸さんは「自然のなかで食べるなら、特に環境に配慮されたものを選びたい」といいます。

 創業者の環境への考え方に共感して、むかしからパタゴニアユーザーである山戸さん。洋服も食品も、買うことが投票につながっていると考えて、選んでいるという。

 パタゴニア プロビジョンズのパスタは、世界で初めてリジェネラティブ・オーガニック認証を受けたパスタ。環境への配慮はもちろん、消費者にも生産者にもやさしい食品で、まさに外遊びの時にこそ食べたい逸品です。

「全粒粉パスタとは違い、カーンザを使っているからか、もちもちした食感が魅力的ですね。伸びにくいので、ずぼらなレシピやアウトドアでの調理にもぴったりだなと感じました。カーンザの味わいが個性的ですが、かといってソースの邪魔をすることはありません。穀物臭もそこまで強くないので使いやすいし、食べ応えがあるパスタなので、1人前を55~60グラムで作りましたが、食べ応えがあって味わい深いので、普通のパスタよりも満足感があります」

 パタゴニアプロビジョンズのパスタは、全粒粉のほかにカーンザ粉を配合。スパイシーな香りとうまみがあり、ゆでただけでも香ばしさと風味を感じるパスタです。

「アパレルメーカーであるパタゴニアが同じ思想から食品に真剣に取り組む姿勢には、納得感がありますね。実はワンパンパスタのレシピは初めて作ったのですが、今回はガスでお湯をわかすことも、あんまりいいことではないと考え、ゆで汁を有効活用してソースにすることで、環境への配慮をしたレシピにしました」

 そんなパスタを使って、山戸さんに2品のレシピを教えていただきました。

2024.11.23(土)
文=吉川愛歩
写真=寺澤太郎