実家の両親との連携は、甘えすぎない。ルールを決める。

 松田さんの夫は、年の4分の1が海外出張で、松田さんが1人で子育てをする状況も少なくない。そこで第2子の妊娠中、つわりのひどかった時期から頼っているのは実家のご両親だ。ご両親は週に5日、午後3時ごろ松田家にやってきて、7時半すぎまでいてくれる。このサポートなくしては、仕事の継続はむずかしかったと松田さんは言う。

 昨年、長男旺大君が小学校に上がった。保育園と比べて圧倒的に平日昼間の行事が多いこと、子どもがひとりで家から学校まで往復しなければいけないこと、勉強を見る時間がないことなど、いわゆる「小1の壁」に松田家も直面した。

 松田さんは、旺大君が通学に慣れる6月まで、時短勤務の短縮分15分間を午前中にずらしてもらい、正門までの道を付き添っていったという。勉強は、朝の30分を使って集中的に見る。

 保育園のお迎えや晩御飯の支度をしてくれるのは松田さんのご両親。車で30分ほどというほどよい距離感もいい。

 保育園時代よりはるかに平日昼間に多い学校行事には、松田さんがなるべく出るようにしているものの、有休も限りなくあるわけではない。順番制の学校のパトロールなどは松田さんのお父さんが買って出てくれ、乗り切るようにしている。ご両親にとっても張り合いのある毎日となっているようだ。

「自分の親なので、ともすれば甘えて強い口調になったりしがち。そこは気をつけて、感謝の気持も伝えるようにしています」と松田さん。全面的にやってもらうのではなく、お互いの苦手だったり、できないところを補い合う関係になるよう気を使う。

献立決めと食材の調達、後片付けを担当

 食事については、松田さんのお母さんが献立を決めて買い物をするのは負担が大きいので、夕飯の献立を決め、3種類の生協を駆使して具材の注文をしておくのは松田さんの役割。お母さんが得意な調理は、お願いする。食事の後片付けは松田さんが行う。松田さんが帰宅時には、すでに夕食が終わっていることも多い。

 ありがたいとはいえ、後片付けは6人分で結構な量。そこで大活躍なのは、ビルトインの食器洗浄機。6人分の食器がきれいに洗浄されるように、隙間をあけつつ入れ方の工夫をしている。

 また、3種類の生協への注文は、エクセルのシートごとにわけて、すべての商品がいつどれだけ宅配されるか、3カ所に注文した費用が予算内で納められるようチェック、営業事務の仕事ぶりを家事にもいかんなく発揮している。

6人分の食器は、洗浄1回では間に合わないほどの量。なるべくたくさん入れて、きれいに洗浄できるジャストな位置でスイッチオン。

 松田さんがきついと感じるのは、夫が出張中の、ご両親の助けもない週末だ。1人で子ども2人との週末を乗り切るために、外へ遊びに行って存分に体を動かす。

 よく行くのは、車で10分ほどの、よみうりランド駅近くにある「キドキド」。

 ボールプール、滑り台など、体を動かして遊べる施設なので、松田さんも一緒になって、1日遊ぶ。しっかり体を動かせば、子どもも満足して夜もぐっすり寝てくれ、親もいいストレス発散になる。

「キドキド」で、世界の衣装を着て、ピース。松田さんも翌日筋肉痛になるほど遊び倒すとか!

 松田さんはご実家との連携で乗り切っているが、「小1の壁」は、ほかにも保育園時代とは違い、思いがけない事件が起こったりするところにある。どうやってその壁を乗り越えるかについて、夫婦間でさまざまな状況を考えつつしっかり話し合っておくことは、どの家庭にとっても必要だろう。

Column

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2014.04.18(金)
文・撮影=HITOMINA