「文化交流をしながら作品を作れたら」
――俳優になってから、誰かにかけてもらった言葉に勇気づけられて、頑張ろうと思えたということはありますか?
以前、短いドラマに出たときのことなんですけれども、そのドラマというのが学園ドラマで、学生たちが成績に執着してしまうばかりに、事件が起こってしまうという内容だったんです。そのドラマが放送されたときのネット上のコメントで、ある親御さんが「自分も娘と一緒にドラマを見ていろんなことを話しているうちに、娘のことが理解できるようになった」と書いているのを見かけました。
そのとき、こんな風にドラマが誰かに良い影響を与えることができるんだということがわかりました。これから自分ももっともっと頑張ろうという力になりました。
――今の質問にも関連するかもしれませんが、俳優としてやってきた中で、自分自身で満足できたと思えた瞬間はありましたか?
俳優として活動している中でも満足することはたくさんありますが、今の日常に対しての満足感も感じます。俳優として、自分の信頼できる方たちと、日々、率直にやり取りをしながら、良い作品を作るために共に頑張れる、そういうところに満足感を感じますし、自分にはそれが合っていると思います。
――「日常」というキーワードが出てきましたが、休日には、どのような過ごし方をするのが好きですか?
好きなことや関心があることをして、時間を埋めていくような過ごし方がいいですね。例えば運動をしたり、以前からやりたかったことを習ってみたり、好きな人たちと美味しいものを食べに行ったり……。家の中で休むよりも、自分がやりたいことをどんどんリストアップしていって、それを実行できたときの達成感が好きです。
――最後になりますが、これからどのような役をやってみたいですか?
たくさんあるんですが、今は「こんな役をやりたい」と思うよりも、「どういう役割でありたいか」ということを意識しています。最近はいろんな国同士で協力したり、プロジェクトを一緒に作ったりという作品が増えていますので、いろんな国の俳優の方たちやスタッフの方たちと一緒に、文化交流をしながら作品を作れたらいいなと思います。
――ぜひ日本でもやってほしいですね。
(日本語で)はい! きっと!
クァク・ドンヨン
1997年3月19日生まれ。2012年『棚ぼたのあなた』でデビュー。『雲が描いた月明り』(16年)、『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』(17年)、『私のIDはカンナム美人』(18年)、『サイコだけど大丈夫』(20年)、『ヴィンチェンツォ』(21年)、『涙の女王』(24年)など出演作多数。
クァク・ドンヨン 日本オフィシャルファンクラブ
2024.09.15(日)
文=西森路代
撮影=三宅史郎