今回のマクロビレシピに欠かせない食材はこれ!

アマランサス

マクロビオテック食材「アマランサス」写真

 アマランサスはギリシャ語で「しおれない」「花期が長い」というamaranthosに由来する穀物です。マクロビでは、人の体は食べたもののようになるという、東洋の望診法からくる考えがあります。それによると女性にとって「しおれず花期が長い」食材は頼もしいですね。殻がなく脱穀不要のため栄養素を丸ごと取れることも魅力の一つ。アステカやインカ帝国では神様への供物だったという記録も残っているほど古くからの栽培の歴史があります。

 栄養的には、他の穀物に比べて同エネルギーに対してのタンパク質とミネラルの量が豊富で、また成長期の子供に必要なたんぱく質に含まれる必須アミノ酸リジンは牛乳よりも豊富です。

梅干し

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 マクロビでは毎日食べてほしい食材の一つです。丸い形は安定のエネルギーがあり、心身を作る重要な食材と考えられています。陰陽五行説によると、一年を春、夏、土用、秋、冬と5つの季節に分けた場合、梅干しは春の味覚の「酸」、夏の色の「赤」、土用の「下降するエネルギー」と秋の「収縮するエネルギー」(重しを乗せて漬けられる)を持ち、冬の味覚の「塩」が、小さな一粒に込められていると考えられています。

 酸は消化を助け、「赤」は食欲増進効果が、そして長時間漬けられることにより発酵食としての健康効果、塩の消炎・免疫力増進効果で、まさに食べるお薬です。選ぶときには蜂蜜などの甘味を使用せず、また添加物や合成保存料などの入っていない、昔ながらの梅と塩(と紫蘇)だけで作られたものがお勧めです。

アーモンドパウダー

マクロビオテック食材「アーモンドパウダー」の写真

 オールベジのお料理では粉チーズの代わりにアーモンドパウダー他、クルミやカシューナッツ、松の実などを煎ってパウダーにしたものを使い、コクを出します。ただしナッツは高カロリーの油脂分! 美味しいのですが食べすぎには注意です。

 粉チーズの代用の他、クッキーやケーキの生地に入れることで軽い食感の仕上がりと豊かな風味が楽しめます。粉製品全般に言えることですが、特に油脂分の多いナッツ類は酸化しやすいので、開封後すぐに使いきれない場合は冷凍保存がお勧めです。

豆乳

マクロビオテック食材「豆乳」の写真

 豊富に含まれる大豆イソフラボンの効果で女性ホルモンの働きを助けてくれる豆乳は、主に乳製品の代わりとして使います。甘味や添加物の入っていない無調製豆乳を選びましょう。遺伝子組み換え製品ではない、有機栽培の国産大豆を使用したものが望ましいですが、あまりこだわらずに気軽に使ってみましょう。私が愛用しているのは大豆固形成分8%程度のもの。それ以上のものだと大豆の味が強く出てしまい、お料理によっては不向きの場合もあります。コーヒーや紅茶にもミルクの代わりに使えます。

中村恭子 (なかむら きょうこ)
地産地消料理研究家/健康管理士
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ/食育アドバイザー
2011年東京都より長野県茅野市に移住。同年、自身のプロデュースするオールベジの焼き菓子を提供するCafe 楢 Oak(カフェオーク)をオープン。また地産の伝統野菜を紹介するイベントの企画・運営や、それらを使ったオールベジ料理・菓子のメニュー開発等を行う。東京・蓼科で月に一度オールベジ料理を食べて学ぶ料理教室を主催。
ブログ(毎週水曜日更新) http://www.cafe-oak.net
※カフェの営業はゴールデンウィーク・夏季シーズンのみ
Facebook https://www.facebook.com/kyoko.nakamura.18

撮影/秋元良平 http://ryohei-akimoto.jp

Column

自分にも地球にも優しい
「週1回ベジ食」のすすめ

週に1回、お肉を控えて野菜を中心にした食事をする「週1回ベジ食」はじめませんか? 「週1回ベジ食」は、体に優しいのはもちろん、肉食をやめることで地球温暖化の原因のひとつと言われる無理な畜産の抑制にもつながる、地球にも優しい食スタイル。自分と地球をいたわる、ヘルシーなだけでなくちゃんとおいしい「週1回ベジ食」レシピをご紹介します。

2014.03.14(金)
文=中村恭子
撮影=秋元良平