この記事の連載

どんな仕事をしていても、自分らしく、“遊びに行く”ような気持ちで!

――そうやって自分を客観的に見ていこうと思われた、きっかけ、みたいなものはあるのでしょうか?

 きっかけというよりも、色々試した全部の中のひとつ、なんです。美容も健康もスピリチュアルも瞑想も、あらゆる先生にひたすら聞いて、自己啓発本もたくさん読んで、そうやって色々やってきたうちのひとつ、です。それを自分の中で解釈して到達した答えのひとつ、というか。

――お仕事に関しても、MEGUMIさんは多方面で活躍されています。役者とタレント、経営など、ご自身の中でのスイッチングはどのようにされていますか?

 特に何もないんです(笑)。プライベートも仕事も、俳優業も経営もプロデュースも本を書くのも、すべて地続きでやっているんです。もちろん、セリフを覚えるとか人に指示を出すのとでは、使っている脳のエリアは違いますが、基本的には“遊びに行くように仕事をする”ように心がけています。

 そうじゃないと疲れちゃうんですよね。結局やりたいことをやっているわけなので、あまり気負ったり、スイッチングばかりに気を取られるよりは、地続きでやったほうが自分には合っていると思って。「遊びに行こう!」みたいな感じで仕事にいくように自分を設定しています。

気持ちが“くすむ”気がしたら、それには手をつけない

――お仕事のみならず、母親業も含めてたくさんの役割をお持ちのMEGUMIさんですが、仕事を選ぶときや判断に迷ったときのご自身の“指針”みたいなものはありますか?

 やっぱり“ワクワクする”こと、「うわー! これいいじゃん」と思えることは大事だと思います。あと、自分が“くすんだ”気がするものは手をつけないと決めています。お金はいいけど、内容がイマイチとか思うと、一瞬自分が“くすむ”んですよね。それを見逃さない。

 どうして自分で「うん? どうしようかな」と思っているのかちゃんと考えたいので、即答せず「数日時間をください」というようにしています。

 わりと昔から直感を大事にしていて。ゴリゴリにリサーチしてどうの、というのが苦手なんです、私。だから「それ絶対にいいじゃん!」って思ったらすぐに連絡をしてサッと進める。そのほうが上手く進んでいるんです。だから、直感には従うようにしていますね。

――あらゆる場面で、“経営者としての顔”や“役者としての顔”を求められることもあると思うのですが、その場合もご自身の中でブレることはありませんか?

 そうですね。楽しむことが第一ですから。もちろん、スタッフの子に話をするとか、監督と話をするときというのは、経営者らしく、プロデューサーらしく、役者らしく、というのはありますが、話している内容やトーンに関してはまったく変わらないです。このまんま(笑)。「よっしゃ、これでやっていこうね!」という部活感がずっとありますから。マインドは変わらず、一貫していると思います。

 いろんなことをやりすぎていて(笑)、かつてはひとつひとつ変えていた時期もありましたが、それだと続かない。自分らしくずっとやっているほうが、今はラク。それに慣れてきたという感じです。

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MEGUMI

1981年9月25日生まれ、岡山県出身。2019年、映画『ひとよ』の演技により、第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。現在ではタレント、役者業に加えて、実業家、映像プロデューサーの顔も持つ。23年に上梓した『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)が大ヒット。美しさに磨きをかけるための徹底したハウツーを網羅した一冊は、年齢を問わず女性のバイブルとなっている。最新の著書『心に効く美容』を5月12日に上梓。

心に効く美容

定価 1,650円(税込)
講談社
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次の話を読む「芸能界という場所で自分を変えたい」 MEGUMIが葛藤しながら見つけた “心に効く”自分への処方箋

2024.06.09(日)
文=前田美保
撮影=佐藤 亘
ヘア&メイク=KIKKU
スタイリスト=斉藤くみ