好きなときに好きなだけ。バラエティ豊かな機内食

 関西からアブダビまでのフライトは、関西国際空港を17時15分に出発し、アブダビ国際空港に23時55分に到着する。所要時間は11時間40分(帰路は8時間40分)だ。機内食はすべてアラカルトで、好きなタイミングで食べることができる。

 メニューは、前菜、メイン、チーズ、デザートから選んで、あらかじめ提供時間を決めておくコース料理と、フライト中いつでもオーダーができる軽食の2本立て。コースといっても、1品ずつ選んで自由にカスタマイズできる。今回は夕方のフライトなので、最初の食事にコースを、2回目の食事に軽食をお願いした。

 この日のコースのラインナップは以下の通り。前菜は、アラビア風前菜、リコッタチーズとトマトのサラダ、パンプキンスープ。メインは、ローストチキンのハーブクラスト、鮭の柚庵焼き、牛肉のコフタ、リガトーニ・アラビアータ。食後はチーズかデザート、または両方。デザートは、塩キャラメルタルト、抹茶ティラミス、季節の新鮮なフルーツ、ハーゲンダッツアイスクリーム各種。

 シャンパンを飲みながらメニューとにらめっこ。メインの鮭と牛肉で迷ってしまった。今回はラウンジ取材がなかったので、お腹はペコペコ。思い切って両方とも、メインを2皿いただくことに(笑)。CAさんは笑顔で私のわがままを聞いてくださった。

 最初に選んだのはアラビア風前菜。中東系のフライトのメニューには必ずある伝統料理だ。けっこうボリュームがあるものの、野菜もふんだんに使われていて見た目よりも軽く、おいしく食べることができる。

 メインの鮭は、大きな切り身で、アップルソースのほのかな甘みが満足感たっぷり。前菜に続きこちらもけっこうなボリュームだったので、もう1皿食べるためにご飯は少し控えめにした。

 2皿目のメインは、牛肉のコフタ。コフタというのは、トルコなどでキョフテと呼ばれているミンチ肉を使った中東のミートボール。こちらは、中東では調味料としてもポピュラーなヨーグルトソースで。ヨーグルトが肉をまろやかにしていて、メイン2皿目ながら完食してしまった。野菜のソテーがたっぷりで、スルリと胃袋に収まる1皿だった。

 フルフラットのシートでぐっすり眠った後の食事は、朝食というよりも夜食の時間帯。朝食用の卵料理などはなく、メニューは以下のラインナップ。ローストビーフサンドイッチ、寿司の盛り合わせ、鶏肉の照り焼き、水菜とラディッシュのサラダ、クッキーシュー、ポテトチップス、クッキー、マドレーヌ、アラビア風バクラヴァ(パイ生地とナッツを使った甘いお菓子)。

 鶏肉の照り焼きとサラダを選んだ。コーヒーは、ホットとアイスを含めて17種類もあって迷ったが、マキアートを選んだ。機内ではめずらしかったので。コーヒーの香りを楽しみながら、モニターでアブダビの観光案内を見ていたら、いよいよアブダビだと胸が高鳴り始めた。

2024.02.09(金)
文・撮影=たかせ藍沙