予定の公務に9割以上ご参加
「石川県を訪問された際には、飛行機の機材トラブルで、急遽、予備機に乗り換え、小松空港に到着されたのも予定より1時間半遅れのことでした。式典の遅延も仕方のない状況でしたが、両陛下は金沢市内のホテルで昼食をとる予定を飛ばして、空港内で昼食を済ませ、わずか20分で着替えも終えられた。そして式典会場に直行することで、見事に遅れを挽回されたのです。これほどの臨機応変な対応は以前の雅子さまでは考えられないことで、感動を覚えました」(前出・皇室ジャーナリスト)
かつての雅子さまは、体調不安を理由に、公務の“ドタキャン”や途中退出をする場面が、頻繁に見られた。だが、最近は予定された公務に9割以上の割合で、参加されているという。宮内庁担当記者が語る。
「最近は、当日の行事開始の1時間前や、極端な場合は数十分前になって、ようやく宮内庁から『両陛下のご参加になりました』と発表されることが多いです。聞くところによると、雅子さまご本人も自分の体調がどうなるのか、本当に直前まで分からない。前日から万全だと言えるのは、よほど稀なことなのです。それが適応障害の特徴なのだと、我々は理解するしかありません。ただ、逆に言えば、そうやってご自身の体調とうまく付き合い、慎重に見極められるようになった。公務の参加日程を増やせるほどに、ご回復されてきたということです」
以前、本誌記者が秋篠宮家について取材をしていた時のこと。宮内庁幹部が「眞子さまと、佳子さまは結婚をして、皇室を出たいお気持ちがある」と語ったうえで、その背景として皇室の知られざる実情を明かしてくれた。
皇族で鬱的な状況に陥っていない方はいない
「個人の人権が一切守られていないのが、今の皇室という場所です。選挙権や戸籍も無く、職業選択の自由や信教の自由も持たず、財産権も制限されている。どこへ行くにも側衛官が付き、何をするにも両陛下や警察庁長官、そして総理大臣に逐一報告されてしまう。皇族方は、監視下での生活を余儀なくされています。赤坂御用地や御所など、高い塀に囲まれた空間で、幽閉されているのと同じです。あるいは囚われの身にあると言ってもいいかもしれません。
2024.01.03(水)
文=「文藝春秋」編集部