月5万円の年金で、生き生きと快適に暮らす節約生活を綴った本書が評判。

「東京新聞のインタビュー記事で著者を目にしてブログを読み始めました。フリーランスのシングルで2児を育てたことや、コロナ禍で収入が減って始めた節約生活、節約のおかげで見栄がなくなり変化した心情などが正直に語られていました。少ない収入でどう暮らしているのかという興味に加え、飾らない人柄にも惹かれて声をかけることに。節約について紹介する本なので、お金のことは率直に書いていただきました」(担当編集者の小宮久美子さん)

 鶏胸肉とイワシを中心にしたメニューで、食費は月1万円。貯金をはたいて購入した築40年の戸建では、100均を駆使したプチDIYも。着物道楽だった過去もある著者は、新しい服は買わずリメイクしておしゃれに着こなしている。栄養バランスの取れた食事のおかげで、悩まされていた胃腸の不調が改善、毎日の散歩でお金をかけてジム通いしていた頃より元気だ。なにより月に5万円あれば暮らせるという自信からくる安心感が、心身の健康につながっているという。

「楽しくなければ続かない、とゲームのように節約生活を工夫して楽しんでいる姿が共感を呼んでいます。『生活の創造』という感想もいただくなど、新しいライフスタイルを提案できたのではないかと」(小宮さん)

2022年7月発売。初版8000部。現在10刷9万4000部(電子含む)

71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活

定価 1,540円(税込)
大和書房
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2023.11.02(木)
文=長谷川 未緒