30年前に描いたマンガ『翔んで埼玉』が再単行本化でベストセラーになった漫画家・魔夜峰央氏。2019年には実写映画化もされて大ヒットしたが、11月にはその映画第2弾の公開も予定されている。
ただ、その最新作のタイトルは『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』。2作目にして舞台が埼玉を離れることになった本作について、原作者・魔夜氏に話を聞いた。
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じつは大阪にも縁があった!
ーー今回は『翔んで埼玉』コラボの田んぼアートを見に行田までご一緒する予定でしたが、台風で中止となり、残念です!
魔夜峰央氏(以下、魔夜) いやー、「埼玉」だからねー(笑)。私は別に行きたくなかったんですよ。車で2時間近くかかるし、ヘリでもチャーターしてくれたら行ってもいいんだけど。
ーーいずれにしても無事続編を観ることができて感無量です。
魔夜 いろいろありましたからね。2021年の夏にクランクインしたものの、GACKTさんの体調不良などもあって撮影が中断して。私自身もその年の年末に倒れたから……。一時はたいへんでしたが無事回復できたし、これは今年公開するための巡り合わせだったんだなと思ってます。
ーー今回は関西が舞台。もはや原作とは無縁の大風呂敷が広げられてます。
魔夜 前作の時点でなんでも好きにやってくださいと丸投げしちゃったので、関西ぐらいは想定内ですよ。それに私、埼玉だけでなく大阪にも住んでましたからね。まだデビューする前、大阪芸大に2年ほどいたの。
ーーなんと、大阪ともご縁が!
魔夜 住んでたのは富田林だけどね。畑と田んぼだらけの田舎で、当時は駅も所沢みたいに木造の小さい駅でした。
ーー埼玉臭漂う場所だったんですね。記憶に残っていることはありますか?
魔夜 天王寺に「高濃度の酸素が充満してる」というのが売りの酸素喫茶っていうのがあって。当時タバコを吸ってたので、タバコを吸おうと火を付けたら、火柱がボワーッ!って上がってびっくりしましたね。
2023.10.23(月)
文=「週刊文春エンタ!」編集部