ミステリー② 「メリーアン」の記憶の残り方が異常
![1983年リリースの「メリーアン」。アルバム曲の予定を、レコード会社の担当ディレクターがシングルに選び急遽決定。3人は売れるとは思ってなかったというから、運命とは本当に不思議だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/7/1280wm/img_97dcef3bb62708d9b1f3a792c1a1aa6956157.jpg)
私がアルフィーをはじめて知ったのは、1983年の曲「メリーアン」。「ザ・ベストテン」に長い期間ランクインし、「いい歌だな、うまい人たちだな」と思っていた。ただ、この年は中森明菜さんの「禁区」、杏里さんの「CAT’S EYE」、H2Oの「想い出がいっぱい」、葛城ユキさんの「ボヘミアン」の印象が強い。
歌えるのはサビくらいだろう――。ところがさきほど歌ってみたら、1番を、何も見ずにスラスラ歌えた。それだけでなく、桜井さんの「はーりーさけそうー♪」の「う」の部分、アゴに力を入れ「はーりーさけそアー♪」となるモノマネまでできたのである。
恐ろしい……。あの頃から、すでにアルフィーは私の心に沁みついていたのか。ウォンチュッステイフォーミー!
ミステリー③ 仲が良すぎる
![「長年の活動記録と大量の情報を掲載しているがゆえに、スマホ対応に移行するのを諦めた感がある」という、ベテラン人気アーティストHPあるあるにそのままハマっているTHE ALFEE公式HP(https://www.alfee.com/)より。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/9/1280wm/img_4975915c958bf49f0100c86febbcb00f61350.jpg)
3人という割り切れない数字。ロックバンドという性質。違いすぎる個性。いつそれぞれが違う主張をして険悪になっても仕方がない。ここまで長年一緒ならなにかしらあったのではないか。
ところがアルフィーの不仲エピソードが全然出てこない。一つだけ「桜井さんと高見沢さんがつかみ合いのケンカをしたことがある」という件が見つかった。
音楽性の違いによる諍いなのか……。少し緊張気味に読み進めたら、
「加山雄三のお父さんは誰なのかを巡り、言い争いになった」
という、まさかの理由であった。子どもかい! 私は静かに記事を閉じた。
2023.09.27(水)
文=田中 稲