また夏の冷房時はエアコンの内部にカビが発生しやすいので、ひと夏を終えたら業者にエアコン清掃を依頼するといいでしょう。冷房運転は内部が結露しやすく、カビが繁殖するのにちょうどいい温度です。言うならばカビの繁殖期。清掃せずにそのまま暖房運転をすると、夏に発生したカビたちが「久しぶりに風が吹いた!」と喜んで、胞子が部屋中に飛び出してきます。
また泥汚れが多い地域では、室外機のお掃除も効果的です。金属板が何枚も重なっている部分に泥が付着してしまうと、放熱効果が悪くなり、エアコンの効率が下がってしまいます。室外機を見て茶色い泥がついている場合は、高圧洗浄機や散水で泥を洗い流しましょう。室外機の裏側から掃除しなければならないので、自信がない! 自分で掃除して壊してしまわないか? と心配な場合は、エアコンクリーニングの業者さんに相談するといいでしょう。
さらに室外機で注意したいポイントがもう1つあります。それはファンから出る風を通り抜けやすくすることです。室外機の前に冬用タイヤを積んであったり、子供が乗らなくなった自転車や不用品を置いたりしていませんか? また室外機の見栄えが悪いからと言って、園芸用のラティスなどで隠してはいませんか?
室外機の役割は、室内機で吸収した熱を外に吐き出すことです。風通しが悪いと、熱を外に吐き出せなくなり余計に電気代がかかってしまいます。
扇風機と合わせて使うと「温度ムラ」がなくなる
暑い夏の夕暮れでも、フッと風が吹くと涼しさを感じるものです。実際に、人は風を感じると、体感温度が2℃下がると言われています。
そこで冷房をする場合は、扇風機やサーキュレーターなどで部屋の空気を攪拌し、気流を作ってください。こうすることで部屋の温度ムラがなくなり、より涼しく感じるでしょう。
たとえばエアコンの設定温度を27℃に設定します。しかし扇風機などを併用すると体感温度が2℃下がるため、実際には25℃に設定したのと同じ涼しさになるのです。
2023.08.11(金)
文=藤山哲人