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 日本の中で温泉の源泉数、湧出量ともに最も多い市区町村はどこかご存じですか? 正解は大分県別府市! 別府駅前には手湯があり、そこから徒歩2分の場所には「駅前高等温泉」、さらにトキハ別府店(デパート)の地下には足湯があるなど、駅周辺のエリアでさえも気軽に利用できる施設が数多くあり、地域の人々の暮らしに温泉が根付いていることがわかります。

 そして、市内全域には別府温泉、堀田温泉、浜脇温泉など別府八湯と総称される8つの温泉が点在。中でも鉄輪温泉と亀川温泉は源泉の温度が100度に近いために昔から地獄と呼ばれていて、7ヶ所の源泉を巡る「別府地獄めぐり」も人気です。

 そんな別府で温泉を楽しむにあたって、そのありがたみが倍増しそうなスポット「地獄温泉ミュージアム」が、2022年12月、鉄輪温泉にオープンしました。

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さまざまな手法で温泉の魅力を紹介

 温泉のミュージアムとは、いったいどのようなものなのでしょうか? 

 内容を簡単に説明すると、地上に降り注いだ雨水が50年かけて温泉になっていく過程や、昔から地獄だと言われて忌み嫌われてきた熱湯が、温泉として愛される存在になっていく物語を、アニメや映像、パネル、スタンプラリーなどを通して学べる施設になります。

 館内はシーンと呼ばれる物語のステージごとに分かれて展示されており、壮大な物語が、楽しくわかりやすく紹介されています。

2023.07.24(月)
文・撮影=石川博也