この記事の連載
堀田真由インタビュー #1
堀田真由インタビュー #2
「わいは!」という津軽弁はとてもすてき
――覚えた津軽弁はありますか?
堀田 撮影現場で現地の方に聞いた青森弁で、驚いた時に使う「わいは!」という言葉はとてもすてきだなと思って、撮影中、みんなで「わいは!」とよく言っていました。たしか本番でも木野花さんが「わいは! 兄ちゃん帰ってきた」みたいに使っていたと思います。
――1カ月の弘前ロケで、かなり津軽弁が身近になったのではないでしょうか。
堀田 そうですね。最初は聞き取るのも難しくて大変だった津軽弁ですが、地元出身のスタッフから教わったり、撮影中に応援に来てくださる地元の方のお話を聞いたりしているうちに、少しずつ耳になじんでいきました。
お休みがあまりなかったので、地元の方とふれあう機会は持てませんでしたが、一日お休みをいただいた時に、自転車で駅前のショッピングセンターへマッサージをしてもらいにも行ったんですよ。自転車をガタガタ揺らしながら出かけて行って、身体をほぐしてもらって、帰りにごはんを食べて帰ってくるという、楽しい思い出ができました。
![堀田真由さん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/0/1280wm/img_f0086d2ced19321d6cf2ceaa59e9da3341289.jpg)
――文部科学大臣賞を受賞したこともある津軽塗の名匠だった美也子の祖父・青木清治の葬儀のシーンでは、エキストラの方たちのネイティブな会話と郷土料理も印象的でした。
堀田 あのシーンは、本当に地元のみなさんがお料理をつくって持ってきてくださったんです。「お料理おいしかったよ!」と思わず叫んでしまいました。私・堀田真由の本音で、アドリブです。本当においしかったので、つい言葉に出てしまいました(笑)。
――ところどころで「素」の堀田さんが感じられるのも、映画の見どころになりそうですね。
堀田 いえいえ、見どころは間違いなく津軽塗です。塗っては研ぐ津軽塗の工程を、ドキュメンタリーのように、一つひとつていねいに映し出しているこの映画では、美也子が仕上げる作品も、圧巻の一言です。
「ものづくり」にかかわるすべての人への敬意もにじみ出る作品となっていますので、ご自分が登場人物の一人になったつもりで、どっぷり『バカ塗りの娘』の世界に入って楽しんでいただけたらうれしいです。
堀田真由/青木美也子 役
1998年生まれ、滋賀県出身。
2015年WOWOW「テミスの求刑」でデビュー。その後、2016年NHK連続テレビ小説「わろてんか」で注目を集め、ドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」(19/NTV)、映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』(21/河合勇人監督)シリーズなどの人気作品に多数出演。2022年には「鎌倉殿の13人」比奈役でNHK大河ドラマ初出演を果たした。2023年以降もドラマ10「大奥」(NHK)で3代将軍・徳川家光や、フジテレビ月9「風間公親-教場0-」など話題作への出演が続く。
映画『バカ塗りの娘』
![(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/3/1280wm/img_d3474cf868abf9974213d023fb9c96d1239573.jpg)
9月1日(金)シネスイッチ銀座ほか全国公開
8月25日(金)青森県先行公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
https://happinet-phantom.com/bakanuri-movie/
■衣装クレジット:
ワンピース 64,900円/ミュラー オブ ヨシオクボ(ミュラー オブ ヨシオクボ)
リング 34,100円/クリティカルラボ(ピーアールワン トーキョー)
シューズ/スタイリスト私物
価格は全て税込表記です。
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
2023.08.30(水)
文=相澤洋美
撮影=杉山拓也
スタイリスト=小林 新(UM)
ヘアメイク=小笹 博美