クリスマスマーケットの楽しみは、きらびやかなイルミネーションやツリーだけではありません。各会場ではホットワインやスイーツなど、オーストリアならではのグルメを販売するスタンドがずらり。地元アーティストたちの手作りアクセサリーなどのかわいい雑貨店も豊富です。第2回はウィーンのクリスマスマーケットでお買いもの三昧!
冬の風物詩・ホットワインは、かわいいマグに注目!
クリスマスマーケットに出かけたら、まず立ち寄ってほしいのがホットワインのスタンド。ドイツやオーストリアでは「グリューワイン」と呼ばれる、クリスマスマーケットの名物です。赤ワインにオレンジピールやシナモンなどのスパイスがきいていて、すごくいい香り! 砂糖や果物の甘味が加わって、まろやかな味になっているので、赤ワインが苦手な人でも飲みやすいです。たくさんのスパイスが入っているせいか、お酒のせいか、ホットワインを飲むと体が芯からぽわ~んと暖かくなってきます。寒いときには氷点下すれすれにまで冷え込む12月のウィーンですが、ホットワインがあるからこそ、寒さを忘れてクリスマスマーケットめぐりができるのです。
ホットワインとひとくちに言っても、スパイスのブレンドはお店によってさまざま。ぜひいろいろなお店を回って、個性豊かなホットワインを味わってみてください。
ホットワインを買う楽しみのひとつは、かわいい専用マグ。スタンドで注文すると、使い捨てではなく、立派な陶器のマグでサーブしてくれます。じつはこのマグ、クリスマスマーケット限定のデザイン。しかもマーケット会場によってオリジナルの絵柄が用意されているんです! いくつか会場をめぐって、マグのデザインの違いを見るのも楽しいですが、なんとこれ、お買取りまでできちゃいます。こうしたオリジナルマグを使っているスタンドの場合、ホットワインを注文して代金を支払う際には、ホットワイン代に加えてマグ代がデポジットとして加算されています。マグを持ち帰らない人は、飲み終わった後にスタンドにマグを返却すればマグ代は返金されます。マグが欲しい人は、そのまま持ち帰ればOKです。
それぞれの会場のマグには、マーケットの名前とその年の西暦が刻印されているので、旅の記念としても、おみやげとしてもぴったり。いろいろなマーケットでホットワインを飲んで、お気に入りのマグを見つけてくださいね。
ホットワインの一種で「プンシュ」と呼ばれる飲み物も、クリスマスマーケットでは大人気。ワインベースのもののほか、リキュールやオレンジジュースなどをベースにしたものもあって、お酒が苦手な人でもジュース感覚で飲めます。種類もかなり豊富で、パイナップルやオレンジ、りんごなどフルーツ味のものから、ココナッツやチョコレート風味のものまでじつにバラエティ豊か! 各スタンドでいろいろな味を試してみたくなって、困ってしまうほどです。子ども向けには、アルコールの入っていない「キンダープンシュ」もありますが、こちらはホットオレンジジュースにスパイスを加えたような味。大人が飲んでもすごくおいしいので、飲み過ぎたときはコチラも試してみてください。
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2013.12.12(木)
小林百合子=取材・文
田部井朋見=写真