鉄道そのものが世界遺産に登録された物件も登場

TGVアトランティック線で行くモン・サン・ミッシェル(フランス)、エクセクティフ急行で行くボロブドゥル遺跡群など、抗しがたい魅惑にあふれた鉄道旅行の提案がいっぱい

 海外旅行におけるお楽しみは十人十色。

 現地を走る列車に乗ることを何よりの目的にしている女子の鉄道ファンが、最近は増えている。そして、世界遺産は絶対に見逃せない、という文化系も多いはず。

 その2つの嗜好を一度に満たすお得な旅行ガイドが、現在評判を呼んでいる。その名は、『人気鉄道でめぐる世界遺産』。

 海外には、オーストリアのセメリング鉄道やインドのダージリン・ヒマラヤ鉄道、ハンガリーのブダペスト地下鉄1号線、スイスのレーティッシュ鉄道など、世界遺産に選ばれた鉄道が存在する。また、車窓から世界遺産を鑑賞できたり、世界遺産へ便利にアクセスできたりする路線ももちろん数多い。

 本書では、世界遺産に登録された鉄道、世界遺産にアクセスする鉄道、世界遺産のエリアを通る鉄道など、著者が実際に訪れたことのある世界遺産の中から厳選した77のスポットを、6つの章に分けて紹介している。

 それぞれの項目には、多数の写真とともに、スポットの解説、車窓風景の見どころや楽しみ方なども満載。

 紹介するモデルコースは、オリエント急行のような豪華列車の旅から、市民の日常の足となっている市電や地下鉄を活用してのスポットめぐりまでと幅広い。

 なお、鉄道そのものが世界遺産に指定されたインドのニルギリ登山鉄道、カルカ・シムラ鉄道などに関しては、締切り間際に取材してきた、とれたてのホットな情報と写真を紹介している。うれしいところだ。

<次のページ> 鉄道旅行の達人が披露するとっておきエピソード

2013.08.30(金)