1888年に建てられたルーヴル中央郵便局を改装してオープンした5ツ星ホテル「ホテル マダム レーヴ」。

 エントランスを入ると、古き良きパリのエスプリを感じられるクラシックな空間が広がります。そんなロビーを抜けた先でひと際目を惹く、エレガントな内装のカフェレストランが「マダム レーヴ カフェ」です。

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パリの地元っ子からも愛される人気カフェ

 「パリジャンも観光客も交流できるホテルにしたい」という、オーナーのローラン・タイエブの想いが詰まったこの場所は一般にも開放されており、パリの地元っ子からも愛される人気カフェになっています。

 「マダム レーヴ カフェ」は、300平米の広さに8メートルの天井高という開放的な空間。

 19世紀末から20世紀初頭の歴史的な建造物にほどよい温もりを添えたいと、当時のモデルからインスピレーションを得ながら、ローラン・タイエブ自ら、ひとつひとつのインテリアをデザインしたのだそうです。

 ハチミツを思わせる色合いの大理石とマホガニーの壁が落ち着いた雰囲気をもたらし、そこにアール・ヌーヴォーのインテリアやシャンデリア、ベルベッドのカーテンがエレガントなエッセンスを添えています。まるで19世紀から時を封じ込めたかのようなパリシックな内装に、足を踏み入れるだけで心が躍ります。

 天気の良い日には、日当たりのよいテラス席も見逃せません。ヴェネツィアの運河に面した有名な「ハリーズ・バー」の設計を参考に、美しい眺めをより堪能できるようにとカウンター席の座席の高さまで調整されています。細部までこだわり尽くして設計された空間は居心地の良さ抜群で、誰もがゆったりとした時を刻んでいます。

2023.05.22(月)
文・撮影=鈴木桃子