東京都江戸川区一之江の界隈といえば、昔から街道沿いにポツンと一軒の立ち食いそば屋が点在していた。

 瑞江近くにはかつて名店と言われた「山田製麺所」があったし、旧江戸川の方に行けば都内一安くてうまいと言われていた「立ち食いそば今井橋」があった。しかし、「山田製麺所」は2015年6月に、「立ち食いそば今井橋」は2022年初頭に閉店。この一帯は立ち食いそばの空白地帯になっていた。

いざ「ポツンと一軒そば屋」へ

 ところが、2023年4月に待望の立ち食いそば屋が誕生した。その名も「あかまつ」。場所は都営地下鉄新宿線一之江駅から新小岩方面へ環状七号線を20分ほど歩いた所だという。さっそくゴールデンウィークの合間をぬって訪問してみることにした。

 都営地下鉄新宿線一之江駅は実に8年ぶり。駅前はかつてと変わらない。駅上を環状七号線が通過する。駅階段を上がり、北方向つまり新小岩方面へ歩いていく。平日の朝だが交通量は凄まじい。

 途中、ラーメン屋「魁力屋」や和食・しゃぶしゃぶ「かごの屋」、回転すし「スシロー」などのロードサイドの大型店が並ぶ。「あかまつ」はなかなか現れない。首都高速7号小松川線を通過すると一之江境川親水公園がみえてくる。

 ガソリンスタンドENEOSを通過すると突然「あかまつ」が現れた。赤い看板には「そばうどん天ぷらあかまつ」と白字の勇ましい文字が並ぶ。

 

 店の入口はやや狭いのだが、店内は真新しくかなり広い。ほぼ正方形で回りにカウンター、中心に4人掛けと2人掛けのテーブルが用意されていて16人くらいは楽に入れる躯体である。入口横には食券機が配置されてあり、メニューの写真も分かりやすく貼られている。

ミニかき揚げ丼とかけそばのセットを注文!

 店長の赤松さんにおススメを訊いてみると、そばうどんにミニ天丼かミニカレーが付いた「あかまつセット」が人気だというので、ミニかき揚げ丼とかけそばのセットを注文した。

2023.05.14(日)
文=坂崎仁紀