YouTube? あぁ、今流行っていて、芸能人とかもみんなやり始めてるなぁ。でも、自分みたいな芸能人の端くれでもないただの自宅待機人がやって誰か見てくれるか? 始めてみたらチャンネル登録者が百人もいかなくて、また惨めな思いをするだけかもしれないなぁ。

 と、心の中で思った。

 でも、いつでも明るい元相方は言った。

「時間あるならやってみようよ」

 そう言われたら何も拒否はできない。時間だけは無限にある。断る理由がない。

「やらせてください」

 こうしてYouTubeチャンネルを開設することになった。

 

ほしのディスコちゃんねるの誕生

 撮影初日。元相方は、職場の元同僚で編集ができる、がっきーという人を連れてきた。この人も社長らしい。でも見た目は茶髪だし、チャラそうな服を着ていた。仲良くなれるかなぁ。人見知りだし。

 しかしがっきーも僕と同じくらい人見知りだった。僕の1つ年下だし。出身沖縄だし。良い人そうだった。

 元相方はYouTubeによくある、顔出しはせずに声だけの出演にしたいとのことで、YouTube上での名前を「声の人」にした。

 メインの出演は、ほしのディスコ、声のみの出演は、声の人、編集は、がっきーという役回りが決まり、ほしのディスコちゃんねるが誕生した。

 社長と社長とほぼニートという謎の組み合わせ。これは金持ちに操られる貧困男を見て楽しむチャンネルなのか?

 あと4ヶ月ちょっとで終わる2020年の間にチャンネル登録者数を1万人にしたいという無謀な目標を立てた。

 ほしのディスコちゃんねるを誕生させてみたはいいものの、ここから先の計画や戦略は何も考えていなかった。一番大事なものがなかった。チャンネル登録者数1万人なんて何年かかるかわからない。もしかしたら何年かかっても達成できないかもしれなかった。

 なので最初は、気楽にユーチューバーの真似事をただしようということになった。

 家賃も払えるかわからないくらいの給料しかないのに、10万円近くするカメラを購入し、大食いや体を張った企画などオーソドックスな動画を順番に撮っていた。

2023.05.03(水)
文=ほしのディスコ